雨だからって自宅に篭るのはもったいない!自然とのつながりが強いほど”得”をする4つの理由
「すっかりステイホームに慣れてしまって外に出る機会が少なくなった」「雨だから1日家の中にいたい」そんな人も、これを読んだら外に出たくなるかもしれません。自然とつながりが深ければ深いほど、わたしたちは”得”をする可能性がいくつかの研究で明らかになっています。
自然とのつながりが深いと”得”する理由
1. より健康的な食生活を送れるかも
フィラデルフィアの成人300人を対象にした調査では、自然とのつながりを感じている人ほど野菜や果物を多く含むバラエティに富んだ食事をする傾向があるということが明らかになっています。一方で、この調査の関係者は「今後の研究では、異なるコミュニティがどのように自然を経験し、価値を見出すかを探る必要がある」とも指摘していることから研究段階であることは否めません。
とは言え、「食生活を改善したい!」と思いつつ、ついチップスやチョコレートばかりに手が伸びてしまうなんて人は、もしかしたら「食べたいな」と思った時には、屋外で過ごす選択をしてみると良いことがあるかもしれませんね。
2. 体が辛いときでも心が安らぐ
疲労感がある時、また悩みがある時など、外出することで体や心が軽くなったという経験はありませんか?このことを科学的に証明した研究があります。
この研究では、参加者はβ-アラニン(痛みの知覚を増加させるアミノ酸)またはプラセボ(有効成分を含まない(治療効果のない)薬)のいずれかを摂取した後、屋外ハイキングをしました。
β-アラニンを摂取した人は体験中ずっと痛みを感じていたにもかかわらず、運動後には自然との感情的・精神的つながりを示す「自然とのつながり」尺度で高得点を獲得。この結果から、わたしたちは困難な状況にあっても、自然からサポートされていると感じることができることが分かったのです。
体、またメンタルが「シンドイな…」と感じる時は、ほんの短時間でも外の空気に触れると気が流れるのを感じるかもしれませんね。
3. 緑の近くに住むと脳機能や心臓の健康が高まる
116,429人の中年女性を対象とした包括的な研究では、(衛星画像で測定した)緑豊かな地域に住む人々は、より都会的な地域に住む人々よりも認知機能を測定するテストにおいて高いスコアを出す傾向がありました。
また、緑に囲まれた環境は、心臓血管の健康もサポートするようです。
北カリフォルニアで行われた別の研究では、心臓発作や脳卒中を起こしたことのある人は、より緑豊かな場所に住んでいた方が、PM2.5などの大気汚染物質が多くても、心臓血管疾患で死亡する確率が低かったという結果が現れています。
4. うつ病治療効果がある
Frontiers in Psychiatry誌の研究によると、屋外で過ごす時間を増やすと気分が良くなり、うつ病を経験している都市生活者にとって特に治療効果があることが示唆されています。
具体的には、何層もの緑や植物があり、色彩が豊かで、平和と沈黙の流れる場所がベスト。この研究の著者は「都市住民が簡単にアクセスできる治療目的の自然豊かな場所を提供することは、都市規模でのメンタルヘルス促進の重要な戦略となり得る」と結論づけています。
外出を毎日の習慣にしよう
これからの季節、多くの人が自然の中で過ごしたくてたまらないシーズンを迎えます。
それは理にかなっていて、外に出れば、ストレスが軽減され、コンピューターの画面の外にある世界とのつながりを感じることができるからではないでしょうか。さらに、自然との触れ合いは、食生活の質の高い睡眠と同じくらい、私たちの健康に不可欠であることが、研究によって明らかになりつつあります(さらに、それらの健康増進にも役立つかもしれません!)。
短い時間であってもぜひ毎日外に出る機会を積極的に作ってみてはどうでしょうか?
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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