【股関節の可動域が変わる】前屈・開脚がぐっ!と深まる 「動的&静的ストレッチ」
いつもストレッチしているのになかなか柔らかくならない……。もしかしたら、ぐいぐい無理に伸ばしていませんか?知っているようで知らないストレッチのメカニズムを知れば、安全で効果的な方法がみつかります。
関節の動きがよくなる 筋温アップのヨガ的ストレッチ
静的ストレッチと動的(ダイナミック)ストレッチ。この2つをうまく組み合わせることで安全かつ効果的に柔軟性を高めていけます。日々の練習に赤沼先生伝授のストレッチ法を行い、その相乗効果を感じてみて。
筋肉を伸び縮みさせた後じっくり伸ばしていく
「静的ストレッチに動的ストレッチを組み合わせると、効率よく柔軟性が高まります」と赤沼先生。
運動すると体が温まるように、動的ストレッチで筋肉を伸び縮みさせると筋肉内の熱生産量が高まり筋肉の温度=筋温がアップし、筋肉の縮もうとする力が弱まります。つまり、筋肉がよく伸びるようになります。
「まず動的ストレッチで筋温を上げてから静的ストレッチでしっかり伸ばしきる。こうすることで、静的ストレッチだけのときよりも筋肉の柔軟性が高まります。また、ストレッチを終えるときはゆっくり戻し、伸びた状態を体になじませませることも大切です」
昔は体が硬かったという赤沼先生考案のメソッドで、股関節から曲がる前屈、開く開脚が叶います!
前屈を深める
BEFORE
AFTER
股関節から前屈するための〈ハムストリングスSTRETCH〉
背骨をニュートラルにして腿裏の柔軟性を引き出す
前屈で大切なのは背骨の伸び。ハムストリングスが硬いと背骨が丸まり股関節から屈曲できません。まずは腿裏をほぐして。腕を伸ばし、背骨はニュートラルの状態にして行います。
【スクワットアレンジ】
壁の前に立ち、両足は腰幅。股関節から前屈して上体を床と水平に。両手は壁に向かって伸ばし、膝はゆるめる。
手で壁を押しながら、膝を曲げる。上体の角度が変わっても背骨はニュートラル。膝の屈伸を10回繰り返す。
最後に10呼吸キープ
最後は坐骨を引き上げるようにして膝を伸ばし、保つ。背骨はニュートラルのまま、腿裏をストレッチ。
NG:背中を丸めると腿裏に効かないので真っすぐな背骨を保ったまま行って。
☑ココにも効く!
このストレッチは、お尻やお腹の柔軟性アップにもつながる万能ストレッチ。お尻やお腹の柔軟性も前屈を深める大切な要素。時間がないときは、これだけでも行いましょう。
股関節の可動域を広げる〈臀筋STRETCH〉
お腹と腿を近づけて大臀・中臀筋を柔軟に
前屈がつらい人はお尻の筋肉が硬くなっている可能性が。「お尻が柔らかくなると股関節の可動性が広がって、ポーズの幅がぐっと広がります」と赤沼先生。強度別ストレッチで無理なくほぐしていきましょう。
【針の穴のポーズアレンジ】強度★☆☆
壁に背中をつけてブロックの上に座る。片方の足首を反対脚の膝の上へ。すねは床と平行。きつければ下の足を体から遠ざけて。
POINT
・背中は壁につける
・すねと床は平行に
吐きながら上体を倒し、お腹を腿に近づける。背骨は真っすぐ保ったまま。10回反復後、最後にキープ。反対も。
最後に10呼吸キープ
【片足の鳩の王のポーズアレンジ】強度★★☆
ブロックの上に座る。前脚は膝を45~90度に曲げ、後ろ脚は伸ばす。両手を床について背骨を伸ばす。
背骨の伸びを保ったまま前屈。お腹を腿に近づける。膝に痛みや突っ張りを感じたら、それ以上倒さない。10回反復。
最後に10呼吸キープ
きつさや痛みがなければさらに伏せて、おでこを床か手の上へ。呼吸しながらじっくり伸ばす。反対も。
教えてくれたのは…赤沼直美先生
Studio Beauraエグゼクティブディレクター。ヨガインストラクター。スタジオ、フィットネスクラブでの指導のほか、指導者養成トレーニングも主宰。ヨガプログラムの開発・監修など幅広く活動。
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