痩せたいならやっぱり腸活|管理栄養士が教える美腸朝ごはん「もち麦のとろろ昆布おにぎり」
太っている人と痩せている人の腸内細菌は、種類や数のバランスが違います。痩せている人の腸内細菌には、年をとるごとに少なくなりがちなビフィズス菌なども多く、菌の種類にも多様性があります。 私たちの身体を構成する細胞の数は37兆個と言われていますが、腸内にはその3倍に近い100兆個もの菌が住んでいます。この菌を味方につけるか、敵に回すかによって私たちのコンディションは大きく左右されるのは言うまでもありません。
痩せたいなら腸活
太っている人と痩せている人の腸内細菌は、種類や数のバランスが違います。痩せている人の腸内細菌には、年をとるごとに少なくなりがちなビフィズス菌なども多く、菌の種類にも多様性があります。
私たちの体は37兆個の細胞からできていますが、腸内にはその3倍近くの数…100兆個の菌が住んでいます。この菌を味方につけるか、敵に回すかによって私たちのコンディションは大きく左右されるのは言うまでもありません。
体を整える腸内細菌
代謝を高めて、燃えやすい体にするためには、栄養バランスのいい食事を摂る必要があります。しかし、同じ食事を摂っても太りやすい人と太りにくい人がいるのはなぜでしょうか?
ズバリ、腸内細菌の差です!
残念ながら「食べたもの=栄養」ではありません。食べたものは腸で消化吸収されて、はじめて栄養となることができるのです。つまり腸内細菌の差は、栄養の差となり、最終的な燃焼エネルギーの差となります。さらに、腸内細菌はビタミンや酵素、ホルモンを合成することでも代謝を高めることができるのです。
このように、太っている人と痩せている人で、腸内細菌バランスが異なるのは、大変納得できる話です。
心を整える腸内細菌
腸内細菌は体だけでなく、心も整えます。
日々のストレスが過食につながる方はいませんか? じつは私もそのタイプですので、日々のストレスケアはとても大切に考えています。ストレスを和らげてくるのが、幸せホルモン「セロトニン」です。セロトニンは90%は腸に存在していることから、腸内環境の良し悪しはストレスにも直結します。
今月のパーソナルおにぎりは、腸を整えることで太りにくい体質につなげます。
*パーソナルおにぎり
①米 + ②タンパク質の具材 + ③やさいの具材
めざせ美腸「もち麦のとろろ昆布おにぎり」
腸内細菌が喜ぶ食事は、発酵食品から菌を摂ることに合わせて、食物繊維やオリゴ糖などで菌を元気にすることがポイントになります。
発酵食品には、味噌や納豆、ぬか漬け、ヨーグルトなどがありますが、どうしても腸に菌を定着させづらいため、菌を元気にする工夫も組み合わせる必要があるのです。
もち麦、海藻、きのこ、野菜、果物などの食物繊維や、バナナ、ハチミツ、玉ねぎなどに多く含まれているオリゴ糖は菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに役立ちます。
①米:白米+もち麦
もち麦単体だと食べづらいので白米にブレンドします。ブレンドすることで、もち麦の冷やす性質も軽減できます。分量は、白米1合に対してもち麦大さじ1杯ぐらいが目安です。香りや食感などが気になる方は、もち麦の割合を減らしましょう。
炊き上がったごはんは、大きく膨れたもち麦のプチモチッとした食感が美味しいです。もち麦は一般的なうるち米よりも水分を吸って膨れるため、カサ増しになるのも嬉しい点です。また、もち麦に多く含まれる水溶性食物繊維は腸をととのえるだけでなく、糖質の吸収スピードを緩やかにしてくれたり、老廃物を絡めとって排出してくれたりする働きもあります。
②タンパク質の具材:梅しそ味噌
味噌はタンパク質が豊富に摂れる発酵食品です。できれば、発酵を止めるための熱処理がされていないものを選びましょう。手作り味噌もおすすめです。
もち麦、味噌、とろろ昆布はいずれも体を冷やす食材ですので、ここでは温食材の「しそ」を組み合わせます。しその香りは巡りをよくし、胃腸や手足を穏やかに温めて発汗を促します。
梅しそ味噌は、種を取り除いてたたいた梅干しに、味噌とハチミツ、細かく刻んだしそを混ぜて作ります。
※分量比率(目安)▶︎ 梅干し②:味噌②:ハチミツ①:しそ 適量
一般的な「しそ味噌」のように炒めて作るレシピではありませんので、味噌もハチミツも非加熱(生)のまま摂取できます。また、ハチミツ×梅干しの甘酸っぱい味には、収斂作用で春に疲弊しがちな肝臓を元気に保つ働きがあります。
③やさいの具材:とろろ昆布
とろろ昆布は昆布を薄く削ったものです。昆布は水に戻す手間がかかりますが、とろろ昆布はそのまま手軽に料理に使えるので、常備しておくと大変便利です。おにぎりに巻くのもおすすめですが、スープや味噌汁、麺類、煮物のような出汁を味わう料理によく合います。出汁をとるのが面倒な時にトッピングするだけでも料理に旨味をプラスできます。
海藻類には不足しがちな食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。腸内細菌は、海藻類に豊富な水溶性食物繊維から短鎖脂肪酸を作り出します。短鎖脂肪酸は腸のエネルギー源となる他、脂肪の取り込みを抑えたり、代謝を高める働きがあることもわかっています。
いかがでしたか?
頑張らない朝食で、今日もしっかり燃える1日を。いってらっしゃい!
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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