【実践編】前屈の可動性がアップ!脊柱や股関節の動きをよくする方法【連載・ゴルフが上達するヨガ】
渋野日向子さん専属トレーナーである斎藤大介さんに、ヨガやゴルフを上達する上で欠かせない「呼吸法」や「体の動き」について解説していただく連載。前回の前屈の理論に続き、動きの基本となる「前屈の可動性」のエクササイズについてについて解説していきます。後編の「前屈の安定性」と合わせて練習を重ねてみてください。
前屈の動きは「脊柱」「股関節」「足関節」「首関節」に細分化できること、それぞれの体の動きを部分的に見るのではなく、全体的な「線」のつながりでみることで正しい動きができることがわかりましたね。
今回は、前屈の動きをよりしなやかに大きく動かす「安定性(モビリティ)のエクササイズについて紹介します。
身近なポーズで屈曲の練習をおさらい!
「チャイルドポーズ」や「仰向けて膝を抱える」動きは、ヨガではリラックスなどの目的で行うポーズ。解剖学的に見ると、それぞれの動きの屈曲が起こり、前屈の動きを行なっているのです。じっくり体を観察してみると、自分の体の屈曲が分かるはず。前屈の基礎練習として行なっていきましょう。
チャイルドポーズ
正座の姿勢から上半身をマットに預ける。腕も体側に楽に置く。脊柱、股関節、足関節、首関節の4つ全ての関節が屈曲されているポーズ。動く前のリラックスとしても使える。
首が詰まる、肩を丸めると辛い場合は腕を前方に出すチャイルドポーズを。腕が楽に降りるので、リラックスと屈曲の動きが深まる。
仰向け膝抱え(両足)
マットに仰向けになり、両ヒザを抱える。脊柱が真っ直ぐになることで、股関節や膝がしっかりと屈曲できているか確認できる。股関節が硬いと太ももがお腹の間に隙間ができる。股関節をしっかり曲げて、お腹につけるようにしよう。
仰向け膝抱え(片足)
曲げた足はお腹に付くように、伸ばした方の足の股関節の前側をしっかりと伸ばそう。伸ばした足が浮いてくる場合は、屈曲筋群(腸腰筋や大腰筋)が硬い。後屈の練習にもつながるが、ここでもしっかりとトレーニングしておこう。左右両方を行う。
脊柱を伸ばして股関節を屈曲し、前屈の動きを深める
屈曲の動きを理解しつつ体を緩めることができたら、さらに動きを深める練習をしましょう。一つひとつの動きに対して、どこが伸びているか、効いているかなど体感しながら行うといいですね。
ハーフコンビネーション/半分の前屈
ヒザ裏をしっかりと伸ばし、手の位置はヒザからつま先の間が理想。背骨をしっかりと伸ばすことで、股関節が屈曲する。
つま先タッチ屈伸
ヒザを抱えて親指と人差し指で足の親指を掴む。
脊柱は真っ直ぐに保つ。ゆっくりと膝を伸し、太モモ裏を伸びしていく。半分の前屈は股関節が支点となって太モモの裏が伸び、つま先タッチ屈伸はヒザの裏側を支点に太モモ裏が伸びてくる。両方の違いを感じてみよう。
ストレートレッグレイズ
マットの上に仰向けになり、足を片方ずつあげ、股関節を屈曲させる。足裏は天井を蹴り出す意識でキープする。両足行う。
股関節屈曲の動きの中で一番シンプルで取り入れやすいが、股関節の力を引き出す力が必要。つま先を外、内、中央の3パータンを行うことで腸腰筋に刺激を入れる。両足で10セット行う。
前屈が得意な人も苦手な人も、まずはできるところから少しずつステップアップして進めていきましょう。オススメなのは、前屈の硬さが気になる人は「可動性」を、柔らか過ぎるタイプは後半の「安定性」からの練習する方法です。
どちらかわからないという場合は、自分にとって「効いた!」と思えるポーズから始めて、コツコツ練習していきましょう。
Text by Yumiko Ozawa
Photos by Azusa Hasegawa
Model:Akane Mishina
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