【専門家が解説】コロナ疲れに「香り」が効く科学的根拠とは?お悩み別アロマオイルと7つの使い方

AdobeStock

【専門家が解説】コロナ疲れに「香り」が効く科学的根拠とは?お悩み別アロマオイルと7つの使い方

リモートワークのお供や自粛生活の癒しに「香り」を求める人が急増中!香りがストレスに効く科学的な理由や、PMS、更年期障害、不眠などのお悩みに効く精油とその使い方を、東京医療保健大学で准教授を務める朝澤恭子氏が教えてくれました。

広告

コロナ禍で売り上げを伸ばし続ける「香り」商品、その理由は?

新型ウイルスの流行が続くなか、購入頻度が増えた商品はありますか? 感染対策の必需品であるマスクや消毒液、免疫力を高める健康食品など、健康を目的とした商品が多いのではないでしょうか。「香り」にまつわるアイテムも、売り上げを伸ばした商品の一つです。

マーケティングリサーチ会社インテージが行った調査によると、2020年1-5月の金額前年比ランキングにおいて「芳香剤・消臭剤」は前年比150%を記録しました。この時期は、初めて緊急事態宣言が発令された頃。コロナ疲れによるストレス解消や、快適な自宅環境を求めた結果、ニーズが生まれたと予想されます。

一体なぜ、人々はストレス解消に香りを求めるのでしょうか。

香りがストレス対策に良い理由

香りが心身に良い影響を与えることは、科学的にも解明されて来ています。香りは鼻腔から脳、そして視床下部へと伝達されます。視床下部は自律神経などの調整を司る器官であり、体や心に影響を与えます。そのため、ストレスや、それ以外の不調対策として役立つのです。

香りが心身に影響を与える流れ

①嗅覚を担う鼻腔で香りの分子をキャッチ
②感情・本能を司る大脳辺縁系で記憶と香りを結合し、過去に感じた香りとその記憶をマッチング
③視床下部へ伝達され、自律神経系、免疫系、内分泌系の機能のバランスを整える

香りと脳
AdobeStock

精油を選ぶには、効能を知ることが大切

香りといえど、その種類は星の数ほどありますよね。一体どのように選んだら良いのでしょうか。

おすすめは、アロマセラピーで使用する精油(エッセンシャルオイル)です。アロマセラピーとは、天然の芳香植物を使った自然療法。植物から抽出された精油を用いて、疾病の治療や予防、心身の健康やリラクゼーション、ストレス解消することを目的としています。

アロマテラピー
AdobeStock

PMS、不眠などの不調ごとに、精油とその効能をまとめました。

①月経不順、PMS(月経前症候群)、更年期障害

イランイラン:リラックス効果、催淫作用、女性ホルモンの調整

ゼラニウム:抗うつ、ホルモンバランス調整、女性ホルモンの調整、鎮静、筋肉弛緩、抗菌

②スッキリしたい

レモン:リフレッシュ効果、食欲抑制・代謝アップ・脂肪燃焼促進

ペパーミント:リフレッシュ効果、清涼感、鎮痛、鎮痒、冷却、防腐、殺菌

③ストレス、不安、不眠

ラベンダー:リラックス効果、不安や不眠を改善

オレンジ:リフレッシュ効果、幸福感アップ、食欲抑制・代謝アップ・脂肪燃焼促進

④食欲不振

ナツメグ:心に元気と活力を与える、活性酸素除去

コリアンダー(パクチー):安心感、心の平穏、胃腸の働き、消化助長、活性酸素除去

⑤美容・ダイエット

グレープフルーツ:リフレッシュ効果、食欲抑制・代謝アップ・脂肪燃焼促進

オレンジ:リフレッシュ効果、幸福感アップ、食欲抑制・代謝アップ・脂肪燃焼促進

⑥片頭痛

ラベンダー:リラックス効果、不安や不眠を改善

イランイラン:リラックス効果、催淫作用、女性ホルモンの調整

TPOや気分で変える精油の使い方7つ

市販のアロマポットなどを使用してのイメージが強い精油ですが、実はさまざまな使い方があります。寝る前は芳香浴や蒸気吸入でリラックス、バスタイムでは沐浴、入浴後はトリートメント…というように、TPOや気分、体調にあわせて楽しむのがおすすめです。

①芳香浴

ティッシュやハンカチに精油を1~2滴たらして枕元に置く。

②蒸気吸入

お湯に精油を1~3滴落とし、立ち上がる香りの湯気を楽しむ。

③沐浴

浴槽に適温の湯を張り、精油を1~7滴入れてよくかき混ぜ、肩まで浸かる。

④手浴

洗面器などに精油を1~3滴落として手を浸す。

⑤足浴

洗面器やバケツに精油を1~3滴落とし、足を浸す。ふくらはぎまで入るバケツがおすすめ。

⑥湿布

洗面器に適温の湯を張り、精油を1~3滴たらす。タオルを浸し、精油を含む面が内側になるように折りたたんでから軽く絞り、湿布する部分にあてる。

⑦トリートメント

植物性のオイル(アーモンドオイルやホホバオイル)をベースに、精油を1%以下の濃度(10ccのオイルに精油1~2滴ほど)になるように混ぜて、肌に塗布する。

※肌が弱い方や、子どもには、アーモンドオイルよりも刺激の少ないホホバオイルをベースオイルに使用するのがおすすめ。

精油を使用する際の注意点

取り入れやすく、さまざまな効能を期待できる精油ですが、使用する際の注意点もおさえておきましょう。

・精油は必ず希釈する

・オレンジやレモンなどの光毒性のある精油の使用後は直射日光を避ける
(光毒性:紫外線などの光を受けることによって生じる毒性。通常は人体に無害な物質が光化学反応を起こして炎症を引き起こす毒性などを指す)

・妊娠中は避ける
(収縮、弛緩の作用で胎児への影響が出る可能性があるため)

・悪性腫瘍や炎症部位、放射線治療部位への使用は避ける

・3歳未満の子どもへの使用は避ける
(脳への刺激が強すぎる恐れがあるため)

・3歳未満の子どもの側で使用するのを避ける
(子どもがいる部屋とは別の部屋でアロマを使うなど)

いかがでしたか? 種類の豊富な精油は、気に入った香りを選びたい人にぴったり。迷った時はお悩み別に選べるので、初めての方も気軽に使いやすいですね。人口的な芳香剤と違って、化学物質過敏症を引き起こすリスクが少ないのもポイントです。終わりが見えないコロナ禍ですが、日常に香りを加えることで、少しでも心身のケアが行えるといいですね。

教えてくれたのは…朝澤恭子准教授
看護師、助産師。アロマテラピー検定1級。東京医療保健大学 東が丘・立川看護学部 看護学科 准教授。専門分野は母性看護学・助産学など。同大学アロマセラピーサークル「ひいりんぐぽっと」の指導教員も務めている。

広告

Text by Satomi Mizuno

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。

RELATED関連記事

All photosこの記事の写真一覧

香りと脳
アロマテラピー