その肩こり、食べ過ぎが原因かも!?【東洋医学に学ぶ、身体の症状と内臓の意外な関係】
食欲の秋ですね。動物は冬眠への準備を始める時期。身体にエネルギーを溜め込む時期はついつい食欲が増進しがち。最近肩こりが気になる方、実は食べ過ぎが原因かもしれません。おでこのシワが気になるけれど、保湿をしても頭皮マッサージをしても消えない…、実は食べ過ぎによる小腸の炎症が原因かもしれません。今回はそんな「身体の症状からわかる内臓の不調について」「お手当法」をマクロビオティック歴15年で腸セラピストでもある、vegan菓子[素果子|sugashi]店主の半田葉子さんが解説します。
身体の症状と内臓の関係
肩こりやおでこや眉間のシワなど…もしかしたら内臓が原因かもしれません。
身体の症状と内臓の関係
(1)肩こり=食べ過ぎ(右肩の場合…胆のう)
(2)おでこのシワ=腸(小腸)
(3)眉間のシワ=肝臓
(4)鼻の肥大 / 左肩・左腕のコリ=心臓
(5)あごの吹き出物 / かかとの荒れ=生殖器・膀胱系
ほんの一例ですが、このように内臓の状態が別の症状として身体に表れることがあります。
これらは東洋医学(中国医学)の考え方「四診・望診(注1)」や経絡(注2)の流れに関係していたり、また「放散痛(注意3)」が関係している場合もあります。このような場合、いくら痛みの患部のケアをしてもその原因となる内臓のケアをしないと根本治療にはならないことが多くあります。
※注1:四診(ししん)…漢方医学で用いる4つの診断方法。望診(ぼうしん)、聞診(ぶんしん)、問診(もんしん)、切診(せっしん)を総称して四診(ししん)といい、漢方の処方は、四診により処方を決定する。望診とは視診のことであり、患者全体を観察し、肉付き、骨格、顔色、皮膚の艶、舌の状態などを診る。特に舌を観察することを舌診(ぜっしん)といい、漢方では舌は体内の状態を反映する鏡と考え(すなわち気・血・水とのつながりが深いことを意味する)、重視する。公益社団法人「日本薬学会」HPより
※注2:経絡…東洋医学(中国医学)における物理療法、とくに鍼灸(しんきゅう)治療の理論体系として重要視される経穴(けいけつ)、つぼの機能的な連絡系のこと。「気血水」というエネルギーの流れる流体通路系という考え方が主。「気血水」のからだの巡りについては||体がだるい・疲れ・倦怠感…「湿邪体質」が原因かも?【東洋医学】に学ぶ梅雨時期の過ごし方||でも解説しています。
※注3:放散痛(関連痛)…末梢神経などの圧迫により、末梢神経に沿って広がる痛みのこと。病気の原因部位とまったくかけ離れた部位に現れる痛みのこと。
放散痛について
放散痛は内臓体壁反射という体の仕組みによって起こるものですが、これは神経の誤認識のようなもの。腕がだるい、みぞおちがキリキリする、背中が痛むといった経験はありませんか。これらは関連痛とも言い、肩こりをはじめ奥歯やのどにも痛みを感じることがあります。
整体や鍼灸をはじめ西洋医学でも、身体を診断する際に圧痛点(指などで圧迫した際に強く痛みが出る点)を利用した診断方法があります。これらは圧診断とも呼ばれ、特定の部位の痛みから根本原因である内臓の不調を探し出す診断です。
肩こりを中心にそれぞれ身体の痛みと内臓の関係をひとつずつ見ていきましょう。最後に「こんにゃく湿布・小豆カイロ」のお手当法もご紹介します。
小豆カイロ
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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