足の総合病院医師が「足の健康で一番重要」と言い切るアキレス腱の柔軟性|硬いとどうなる?

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足の総合病院医師が「足の健康で一番重要」と言い切るアキレス腱の柔軟性|硬いとどうなる?

足の健康で一番大切なのは、アキレス腱の柔軟性。その理由は何か? 日本で唯一の足の総合病院「下北沢病院」理事長・医師の久道先生にお聞きしました。

アキレス腱が硬いと、スムーズに歩けなくなる 

私たちの歩行運動は、かかとで着地して、足首の関節、指の付け根の関節の順番に回転させて体を前に進めていきます。アキレス腱が硬いとスネが前に倒れにくいため足首の関節がスムーズに可動できず、これを補うために足裏のアーチをつぶして歩行を進めることになります。アーチが崩れると、足底腱膜炎や外反母趾、さらに上部の膝関節や股関節にも負担がかかり、足の痛みや病気につながってしまいます。健康維持のためには無理のない範囲で十分に歩くことが大切であると言われていますが、アキレス腱が硬いまま歩行を続けていたらどうでしょう? 足の病気はどんどん悪化し、スムーズな歩行ができなくなるリスクがあるのです。

アキレス腱の柔軟性をチェック

ヨガをやっていて体の柔軟性に自信がある人でも、脚の関節を痛めて来院される方が少なくありません。ダウンドッグのポーズで、かかとが上がってしまう方はアキレス腱が硬い可能性が…。思い当たる方は、アキレス腱の柔軟性をチェックしてみましょう。方法は、アキレス腱伸ばしの要領と同じです。まず、まっすぐに立った状態から片足を一歩後ろに下げ、前脚の膝をゆっくりと曲げていきます。後ろ脚のかかとは床につけたまま、膝は伸ばした状態で、すねを10°以上倒せない人はアキレス腱が硬い証拠です。

アキレス腱
まっすぐに立った状態から片足を一歩後ろに下げ、前脚の膝をゆっくりと曲げていきます。後ろ脚のかかとは床につけたまま、膝は伸ばした状態で、すねを10°以上倒せない人はアキレス腱が硬い証拠です。
illustration by Kana Shimao

むくみや冷えに悩んでいる人も、アキレス腱の硬さをチェックしてみて

脚のむくみや冷えで悩んでいる方も、アキレス腱の硬さが要因かもしれません。

脚の血流が心臓にかえる時は重力と逆らう流れになるため、静脈の血液を心臓に戻すためにふくらはぎの筋肉がポンプのような機能を果たしています。これが、「ふくらはぎは第二の心臓」といわれる所以です。

ふくらはぎの大部分をしめているのが下腿三頭筋という筋肉で、この下腿三頭筋をかかとにつなげているのが、アキレス腱です。アキレス腱が硬いと、下腿三頭筋の収縮・拡張の動きが十分にできないため、脚の血流が心臓まで十分に戻ってこなくなり、脚の血流がうっ帯します。結果、冷えやむくみにつながってしまうのです。

冷えやむくみに悩む人も、アキレス腱伸ばしを習慣にして欲しいですね。アキレス腱が柔軟になるだけで、冷えやむくみが緩和する可能性が高いです。

まとめ

なかなか意識することのないアキレス腱の柔軟性ですが、足の健康に深く関わっているんですね。次回は、アキレス腱を柔らかくする方法をご紹介します。スネが10°以上倒れなかった方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

教えてくれたのは…下北沢病院理事長 久道勝也先生

獨協医科大学卒業。順天堂大学皮膚科入局。ジョンズ・ホプキンス大学客員助教授などを経て、米国のポダイアトリー(足病医学)に注目し、アジア初の足専門の総合病院「下北沢病院」を設立。著書に『死ぬまで歩きたい!−人生100年時代と足病医学』(大和書房)『“歩く力”を落とさない!新しい「足」のトリセツ』(日経BP)がある。

下北沢病院
『“歩く力”を落とさない!新しい「足」のトリセツ』(日経BP)

 

Text by Yuki Igarashi
Illustration by Kana Shimao

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。

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