どこまで上に首を傾けられる?現代人に急増する「ねこ首」原因と解消方法は|専門家に聞いた
猫背はよく聞く言葉ですが、ねこ首という姿勢があることをご存知ですか?急増するねこ首について、『ねこ背は10秒で治せる』の著者で猫背矯正マイスターの専門家・小林篤史先生に教えてもらいました。
現代人に急増中の危険な姿勢「ねこ首」
ねこ首とは、猫背に伴い、あごが前に出て首がのびたり、逆にあごが後ろに引っ込んで首が埋まった状態のこと。「あごが不自然な位置にあることによって、首や肩の筋肉がこわばり、肩こりや首こり、頭痛などの症状を引き起こすことがあります」(小林先生)
なぜ「ねこ首」になるのでしょうか。「スマホが普及した影響は大きいと考えられます。本来、椎骨の間には若干の余裕があり、少しずつ動かせるものですが、肩や首まわりの筋肉が強くこわばることで、椎骨の自由度が失われてしまうのです。通常、上を向こうと首を傾けた時、頸椎だけでなく胸椎も曲がるもの。ところが、ねこ首の人は胸椎が固まってしまっているため、ほとんど動かせなくなってしまいます」(小林先生)
あなたは大丈夫?ねこ首チェック
あなたはねこ首になっていないでしょうか?ねこ首かどうかを確認できるテストでチェックしてみましょう。
※頸椎症の人は行わないこと
チェックの仕方
首を曲げて、どこまで上を見られるか確認する。立ちながらでも座りながらでも良い。
90度、もしくはそれ以上の角度を見上げることができる=ねこ首ではない
首だけでなく胸椎も連動して屈曲でき、健康的な状態。
60〜80度の角度では曲がるがそれ以上は曲げられない=ねこ首の疑いあり
黄色信号。胸椎が固まったままで首と連動して動かせていない。
60度以下しか首を曲げられない=重度のねこ首
胸椎が動いていないだけでなく、首の可動域もかなり狭まっている状態。
ねこ首の疑いがある人、重度のねこ首の人が行うべきストレッチ「ねこ首そらし」
ねこ首によってずれてしまった頭とあごの位置を正すストレッチ。立った状態でも座ったままでも行えるので、気づいた時にやってみましょう。
※頸椎症の人は行わないこと
やり方
1)肩の力を抜いて真正面を向き、やや顔を前方に出す
2)1の状態からあごを後方に引く
→肩はなるべく動かさない
→あごは平行に移動
→背骨の真上に頭を乗せるイメージ
3)2の状態から目線をできるだけ上げながら、首を後ろに倒していく。それ以上曲がらないところで止め、10秒キープ。
→なるべく真上をむく
→曲がる限界のところで止める
教えてくれたのは…小林篤史先生
1975年生まれ、神奈川県横浜市出身。猫背矯正マイスター(R)、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。高校時代にプロ野球選手を目指すも、腰痛などたび重なるケガや体調不良により挫折。その悔しさから日本大学文理学部体育学科に入学し、トレーニング理論、機能解剖学などを研究。2006年に宮前まちの整骨院を開院、2020年にスカッと整体を開院。独自に考案したねこ背を治す施術が「持続するねこ背矯正」として高い評価を得る。『ビジュアル版 ねこ背は10秒で治せる!』(マキノ出版)他、著書多数。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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