ガンと闘う子供と家族を支え続ける"全米一若いヨギー"から学べること

 ガンと闘う子供と家族を支え続ける"全米一若いヨギー"から学べること
@tabayatkins

可愛らしい八重歯と美しいブラウンの肌、大きなアフロヘアが印象的なヨギー、タベイ(About Tabay | Tabay Atkins)。大きな脚光を浴びた2017年当時、彼はまだ若干11歳にして「全米一若いヨギー」として、メディアに大きく取り上げられました。彼の人気は不動のものとなり、現在ではヴィーガンシェフとしても活躍の場を広げている様子。彼の魅力はどこにあるのか追ってみました。

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母親のガンという苦難を乗り越えて

タベイがヨガに目覚めたのは母親サヘルの影響がとても大きかったようです。その母親に2012年ガンが発覚。治療により髪の毛は全て抜け、心が空っぽになってしまいます。家族皆で母親を支え一丸となって闘ううちに、彼の中に何かの「気づき」が生まれました。それは回復期にあたる頃、母親のサヘルが積極的にヨガを行っていたこと。歩くこともままならなかったサヘルがヨガをすることで元気に明るくなっていく様子を目の当たりにしたタベイは、自身も母親のようにヨガインストラクターになることを強く決意。200時間にも及ぶインストラクター資格を取得した時、彼はたったの10歳でした。

順調に体力を回復させたサヘルは、2017年に息子と共にヨガスタジオ”Care4Yoga”を設立。若くて可愛らしいだけじゃない「その道のプロ」であるタベイは、そのスタジオの名物講師として現在でも大活躍しています。ヨガが大好きになり、もっと追求したいと思った彼は、その後もさまざまな資格を習得。それ以来ラジオやテレビ番組に出演したりセレブにヨガを教えたりするだけでなく、ヨガを通じてガン患者とも積極的にかかわったり、週2回にはチャリティーヨガを開催。これらの売り上げは全て小児科クリニックへと寄付され、ガンと闘う子供と家族を支え続けています。

若い魂に触れると、元気がもらえる

小さな体から発する、その圧倒的な落ち着きと存在感。タベイの大きな瞳に見つめられると、人はまるで赤ちゃんに見つめられたように感じてしまうのではないでしょうか。誰かを分析して否定することのない純粋な子供の魂と共におこなうヨガは、大きな安心感と何か特別な感情を私たちに与えてくれます。決してテクニックや汗をかくことだけにフォーカスしたりせず、もっともっと内面に寄り添ったやさしいヨガ。タベイのヨガを求めてやってくる人たちはきっと、彼のように魂がきれいでフレキシブル、オープンマインドな人たちばかりなのだと確信しています。私たちがタベイから学べることは、スキルに徹したインストラクターだけにとどまらず、それ以前に人として大事なこと、つまり他人への共感力や愛を持った「人間力」を培うことの重要性。彼のリトリートの最後に必ず唱えるマントラから、何かインスピレーションを得られるでしょうか。

“Think Good Thoughts,

Speak Kind Words,

Feel Love, Be Love, and Give Love”

善いことを考えよう

優しい言葉を口にしよう

他からの愛を感じ、自身が愛となり、人にも愛を分け与えよう

辛いことを乗り越えたからこそ、人のすべてを受け止めてくれる芯の強さとやさしさこそが彼の大きな魅力。これからの活躍がますます楽しみです。

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キュンメルめぐみ

キュンメルめぐみ

外資系企業勤務を経て、ストラスクライド・ビジネススクールにて経営学修士号(MBA)を取得。1999年独渡。現在はお茶ソムリエ・栄養士・ヨガインストラクターとしてカルチャースクールで教室を開催する傍ら、個人やスポーツ選手の栄養アドバイスなども行っている。日々のつぶやきをnoteで発信中。



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