【大切な人を自殺から守るために…】私たちができる「TALKの原則」とやってはいけない3つの行動
大切な人を守る、【TALKの原則】とは?
もしいつもと違うサインを感じ取ったら、そのままにするのではなく、早期に声かけや対応したいものです。その際に役立つのが【TALKの原則】です。TALKとは、それぞれの対応の頭文字を取ったもので、以下のようになっています。
T(Tell):言葉にして心配していることを伝える
例)「あなたの様子を見ていると、とても心配になるよ」
A(Ask):『死にたい』という気持ちに対して率直に尋ねる
例)「どんな時に死にたいと思うの?」
L(Listen):絶望的な気持ちを傾聴する
例)「死にたいほど辛い気持ちでいるんだね」
K(Keep safe):安全を確保する
例)一人にしない、適切な機関に繋ぐなど
やってしまいがちな、NGワードや行動は?
安易な励まし
死にたいくらい悩んでいる人に『頑張れ』『生きていればなんとかなるよ』と声をかけてしまうと、余計追い詰めることになります。
自分の価値観を押し付ける
『自殺は逃げだ』『命を粗末にするなんて』などの、自分の価値観を一方的に押し付けるような言葉も避けましょう。
否定する
『死ぬなんて考えちゃダメ!』など相手を否定するような発言もNG。相手の考えを尊重した上で、話を聴くことが大切です。
その他に私たちができることは?
身近な人の死の可能性に気づいた時、大切なのは『一人で何とかしなきゃと抱えない』ことです。たった一人で自殺を防ぐのには限界があります。自分以外の人にも助けを求めたり、必要に応じて専門の機関を利用することも考えましょう。自殺について相談できる場所を各自治体で用意しています。厚生労働省が運営する【まもろうよこころ】というサイトでは、電話やSNSで相談できる機関の紹介や、自殺対策についての詳細を紹介しています。一人ひとりの意識で、周囲の大切な人の命を救うことができるかもしれません。この機会にぜひ覗いてみてください。
AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
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