「アスリートは強いと思われがちだが…」自身のメンタルヘルス問題を告白した海外アスリートの言葉

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「アスリートは強いと思われがちだが…」自身のメンタルヘルス問題を告白した海外アスリートの言葉

長坂陽子
長坂陽子
2021-06-07

アスリートのメンタルヘルス問題に注目が集まっている。

テニスの大坂なおみ選手が鬱状態に悩んでいたことを告白、全仏オープンを棄権する声明を発表した。このニュースはテニスファンだけでなく多くの人に衝撃を与え、アスリートのメンタルヘルス問題に注目が集まっている。実は過去にも海外ではメンタルヘルスの問題を告白したアスリートたちがいる。

その1人が水泳の金メダリスト、マイケル・フェルプス。2018年に出演したテレビ番組「トゥデイ」で「憂鬱な気持ちから始まって、鬱状態に陥ってしまう日がある」と告白した。フェルプス曰く「アスリートは強くてなんでも乗り越えられると思われがちだ。苦しみは選手生活にずっとついて回ったし、私はそれをうまく隠してきた。私が経験しているのと同じような苦しみと闘っている人はたくさんいる。それを乗り越えるのは怖くもあり難しいことだが、私はその方法を見つけた」。最も落ち込んだ時期には家から出られず、自殺願望すら抱いたという。

マイケル・フェルプス
2003年の世界水泳バルセロナ大会200メートル個人メドレーで世界記録(当時)を更新。photo by Getty Images

「私は自分をひどく責めていた。自分に対する愛もなかった。正直に言うと生きていたくすらなかった。本当に悲惨な時期だった。誰にも会いたくなかった。自分がみんなを失望させていると思ったんだ。自分自身すらも。とてもつらかった」「3、4日、自分の部屋から出たくなかったことや誰とも話をしたくなかったこともある」。

彼が見つけた乗り越える方法とは専門家に助けを求めること。「自分が助けを求めても構わないこと、”大丈夫だと言えなくても大丈夫なんだ”ということについに気がついた。それが私の人生を変えてくれた。それまでのキャリアで誰かに助けを求めたことはなかった。それが初めてだったんだ」。

フィギュアスケーターのグレイシー・ゴールドもメンタルヘルスに苦しんだ1人。2017年に「プロの助けを求めるためにしばらく協議を休むことにした」と発表した。「スケートや練習に対する情熱は変わらない。選手としても個人としても精神的に苦しみ、自分がプロの助けを必要としていることに気がついた」。ゴールド選手はこの声明を発表後、不安と鬱、摂食障害の治療を受けた。そして2020年に選手として復帰している。彼女は治療に入る前「治療のために休む時期が私を強くしてくれると思っている。そしてそれをスケートの演技にも反映できると信じている」とも語っていた。

グレイシー・ゴールド
2014年のソチオリンピックに出場。団体で銅メダルを獲得、個人では4位入賞を果たした。 photo by Getty Images

心の健康問題について話題にすることは徐々に増えてきている。それでも告白することは大きな勇気がいること。フェルプス選手とゴールド選手の発言はタブー視されがちな話題に光を当てたとして当時も注目を集めた。大坂選手の発言もメンタルヘルスに対する偏見を払拭する後押しになることを期待したい。

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。

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