なぜ「ルバーブ」がイギリスで愛されているのか|ルバーブの栄養や効能、美味しい食べ方から注意点まで
ヨーロッパの中でも特にイギリスで馴染み深い野菜ルバーブ。日本ではあまり見かけることは少ないかもしれませんが、実は北海道や長野県で栽培されています。今回はそのヨーロッパで愛される野菜ルバーブについてご紹介します。
ルバーブとはタデ科ダイオウ属の多年草で、漢方薬として知られるダイオウの一種です。英語で「Rhubarb」、和名では「ショクヨウダイオウ」と呼ばれていますが、今では英語と同じように「ルバーブ」と呼ばれることが多くなりました。食物繊維が豊富なルバーブは肉食中心のヨーロッパでは、古くから食卓の必需品として愛されてきましたが、最近では日本でもジャムなどの加工品として広まってきています。野菜のふきに似た見た目から「西洋ふき」と呼ばれることもあるそうです。
ルバーブの効能
葉はシュウ酸を多く含むため食べられませんが、茎を加熱し調理して食べます。生で食べると酸味が強いことから、ジャムなどに加工して食べるのが一般的です。ルバーブの食物繊維は水溶性と不溶性ともに多く含まれ、腸内環境を整えてくれるため便秘改善やデトックスに効果的です。またビタミンCなどのビタミン群が豊富で、カリウムや葉酸も多く含まれています。特にカリウムが多く、余分なナトリウムを排出し、高血圧やむくみ改善や予防への効果が期待できます。他にも、抗酸化力があり活性酸素の働きを抑えてくれるため、老化やがん予防への効能もあると言われています。ルバーブは栄養価が高く優秀な食材ですが、ルバーブには子宮収縮を促進する作用があるため妊娠中や授乳中に方は注意が必要です。
食べ方
少し酸味のあるベリーのような味のルバーブはジャムやケーキなどのスイーツとして楽しまれることが多く、イギリスでは「ルバーブクランブル」というパイのお菓子がとても有名でポピュラーです。「ポロポロと崩れる」という意味を持つクランブル。小麦粉、アーモンドパウダー、バター、砂糖を混ぜ合わせて作るクランブル粉を、パイ皿に入れた砂糖で煮たルバーブやフルーツの上に乗せて焼きあげたものです。クランブルの下もフルーツやルバーブはそのまま生で作る方もいれば家庭でそれぞれの味があるようです。
ルバーブを2cmほどにカットして、砂糖とレモンで煮ればルバーブジャムもできます。煮沸した瓶につめて脱気をすれば、約半年間も保存が可能です。
日本でも長野や北海道では5月頃から11月頃まで収穫されるので、スーパーで見つけた方は是非お試しください。
AUTHOR
成瀬美紀
2010年にピラティス・ヨガを始める。その後、国内外でピラティスやヨガ・サップヨガなどのインストラクター資格を取得し、東京にてインストラクターとして活動。 現在はイギリスロンドンに在住。
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