「ミートフリー・マンデー」は何曜日にやってもいい|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。
みなさん、こんにちは。昨日は七夕でした。昔ながらの節目の行事は、慌ただしい毎日を送る「現代人」をしばし開放し、季節の情緒にありがたく身を任せる時間をくれますね。二十四節気では「小暑(しょうしょ)」といって梅雨明けを迎え、いよいよ夏らしい暑さが始まっていく頃。暑中見舞いを出し始めるのもこの時期からです。みなさんは最近手紙を書きましたか?遠く離れた場所にいる相手にも、いとも簡単にスマホでメッセージを送れてしまいますが、もしそうだったら織姫と彦星のお話は生まれていなかったのではないかと思いますね。容易には繋がれない切なさと距離感が思いや想像を育むのでしょう。
さて、今月は「プラスチック・フリー・ジュライ」。身の回りに溢れるプラスチック製品を見直し、必要のないものは新たに買わない。避けられるものは避けて、オーガニックでエシカルな代替品を活用してみる。七月はそんな取り組みを積極的に行う月にしよう、というものですね。生物の多様性を壊さないために、未来の世代へ持続可能な地球環境をちゃんと明け渡していくために、気候変動や地球環境破壊をストップさせるためのアクションが若い世代を中心に世界中で盛り上がっています。人間が引き起こした自然災害や悪天候の影響からくる胸が痛いニュースも増えていますが、そのいっぽうでこのような未来へ向けたポジティブなムーブメントの種はまかれ、あちこちで芽を出し始めている事実にも、意識的に目を向けていきたいですよね。
今日私がフードコラムとしてご紹介したいのは、こちらも認知度がどんどん高くなってきた「ミートフリー・マンデー」。畜産業による気候変動へのネガティブな影響はご存知の方もまだ少ないかもしれませんが(今日ここでは詳しくは述べません)、それを少しでも食い止めるために、菜食ではない人も週に一回お肉を食べない日を意識的に作ってみよう!という取組みです。
お肉の味が単純に大好きなんだよ〜、という人には少し聞きたくない話かもしれませんが、そもそもどうして私たちはこんなに「お肉が好き」になったのでしょうか。お肉は生じゃとても食べませんし、お肉が好き=お肉料理の味付けが好き、ということでしょうか?はたまた、お肉の食感が好きということでしょうか?
中には「お肉を食べないと健康を維持できない」ということで、特段お肉が好きなわけでもないのに頑張って食べている人まで少なくないといいます。私の知り合いにもいらっしゃいましたが、どうしてそのように思っているのですか?とたずねると、「かかりつけ医に無理にでも食べるよう言われたから」とぽそっと答えていました。お医者さんだけではなく、テレビをつけるといわゆる「シズル感」溢れる美味しそうなお肉のCMや番組内宣伝などがつねに流れているようですので、「お肉神話」に無意識に影響されている人が多いのもおかしくはないのかもしれません。
でも、どうでしょう?お肉が好きで好きで仕方のない人はまあ別にしても、無理やりお肉を食べる必要は本当にあるのでしょうか?
ご高齢の方にお肉を積極的に食べてください、というのはまた別の理由からだとして、それ以外のほとんど人にとっては、お肉はそこまで食べなくてはならないものなのでしょうか。今ではプラントベースの食事スタイルのプロスポーツ選手も世界中で増えてきましたね。
AUTHOR
関根愛
俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。
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