うまくいっていない夫婦に共通して見られる「心のクセ」とは?3つの解決アドバイス|臨床心理士が解説

 うまくいっていない夫婦に共通して見られる「心のクセ」とは?3つの解決アドバイス|臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2021-06-24
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夫婦関係をスムーズにするためのコミュニケーション3か条

自己開示

自己開示とは、自分自身の気持ちや考え、情報を相手に話すこと。自己開示をすることによって、返報性の法則(人から何か施しを受けたら、「お返しをしなくては」という心理)が働くため、相手も自分の気持ちや本音を口にしやすくなります。自己開示はまだ関係性が浅い人間関係の中で用いられることが多いスキルですが、夫婦という近しい関係の中で使うと、相手への理解が深まり、パートナーにありのままの自分を知ってもらうことに役立ちますよ。

自己開示
自己開示:自分自身の気持ちや考え、情報を相手に話すこと。

合理的な思い込み

非合理的な思い込みは、「〇〇でなければならない」という縛られた考えですが、これを合理的な思い込みへと書き換えていくことで、パートナーとの関係性はグッと変わります。合理的な思い込みは「できれば、〇〇である方が良い」「〇〇なこともあるかも」といった柔軟な考え方です。例えば、パートナーが自分の気持ちを伝えてくれないのだとしたら、「はっきり言わないなんてずるい」という思考から、「もしかしたらどう表現したら良いのか分からないのかも」といった思考に書き換えます。少し攻撃性が減って、気持ちも穏やかになる感じがしませんか?

合理的な思い込み
合理的な思い込み:「できれば、〇〇である方が良い」「〇〇なこともあるかも」といった柔軟な考え方

弱さを表現できること

これは【アサーション】と呼ばれるコミュニケーションスキルのひとつです。『寂しい』『悲しい』『つらい』など、弱さを表現することで相手に自分の気持ちが伝わりやすくなります。例えばパートナーに対して怒りを感じているとしたら、その怒りの裏にはどんな気持ちが隠されているでしょう。きっと、相手に自分の気持ちを分かってもらえない悲しさや通じ合えない寂しさではないでしょうか。そういった弱さの気持ちを表現するのが恥ずかしいからと思って、怒りという方法を使って隠していたりしますが、それが返って本音を伝わりづらくしているのかも。思い切って、「〇〇と思っているけど、それがあなたに伝わらなくて悲しい」と伝えてみることで、相手の気持ちや行動に変化が起きるかもしれませんよ。

弱さを表現
弱さを表現できること:『寂しい』『悲しい』『つらい』など、弱さを表現する

 

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南 舞

南 舞

公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。



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