「メイクが決まらない」「何を着たら良いかわからない」は自己肯定感の低下に気づくサイン?意外な理由
「そういうときもある」と自分で自分を受け入れて褒めてあげる
――自己肯定感が低いときのサインを理解していると、自分だけでなく周りの人の状態にも気付けるようになるのかなと思います。
中島さん:自己肯定感は連鎖するものですから。例えばお子さんがいらっしゃる方はお子さんと接するときに意識するといいのかなと思います。「なんで、早く決められないの?」と怒ってしまうこともあるかもしれないですが、「今日は自己肯定感が低いのかかな。何かあったのかな」と思えると「決められない日もあるよね」と言ってあげられる。お子さんの気持ちにも寄り添うこともできますし、自己肯定感を促すこともできるのかなと。「なんで決められないの?」と言ってしまうと、ますます低くなってしまいますから。
――自己肯定感とはちょっと離れてしまうかもしれませんが、自分のなかでは大丈夫と思っていても、周りの目を気にしてしまう。他人の言葉に惑わされてしまいがちな人にはどういうアドバイスがありますか。
中島さん:人の目が気になるときは無意識下で人と比べているときなんですよね。それは、自分のことが好きじゃないときなんです。人と比べて自分を好きになろうとしている。突き詰めると、これも自己肯定感が低いときのサインです。自分が大丈夫と思うなら、それが正解なんだと自分で自分を励ましてあげる。自分ひとりのご褒美時間を作るのもいいかもしれません。
――SNSなどでの「いいね」の数や人に褒められることは、自己肯定感の高さには繋がらないということでしょうか。
中島さん:「いいね」の数を気にしたり、褒められることを人と比較していたりするなら、それは自己肯定感が低い人だと思います。自己肯定感は自分で自分を認める、いいところを自分で見つけることですから。他人の評価で肯定感を得ようとしているのは、少し違いますよね。どんなことがあっても自分自身がぶれない人、動揺しない人が自己肯定感が高い人だと言えますね。
ただ、SNSに関してはインストラクターの方など知名度を上げたいというビジネス目的だと少し変わってきます。そういう方は、しっかりと「いいね」の数を気にしたほうが自己肯定感に繋がると思います。そういった方は、自分が商品であることに自分で価値を見出さなくてはいけないので、そこにはやっぱり客観的な視点も必要になりますね。目的を見失わないことが大事なのかなと思います。
プロフィール:中島 輝さん
自己肯定感の第一人者の心理カウンセラー/自己肯定感アカデミー代表/資格発行団体 "torie" 代表
5歳で里親の夜逃げという喪失体験をし、9歳ごろからパニック障害などに苦しむ。10年間、実家に引きこもるという困難な精神状況のなか、独学で学んだセラピー・カウンセリング・コーチングを実践し続け、35歳で克服。現在は、Jリーガー、上場企業の経営者など 15,000名を超えるクライアントにカウンセリングを行っている。著書は『自己肯定感を味方にするレッスン』(PHP研究所)『自己肯定感の教科書』『自己肯定感ノート』『自己肯定感diary』(以上、SBクリエイティブ)、『1分自己肯定感』(マガジンハウス)など多数。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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