自己肯定感には“揺らぎ”がある?自己肯定感の第一人者に聞く「自己肯定感レベル」を知る簡単な方法
自己肯定感は親子間、そして周囲の雰囲気からも連鎖する
――後天的と考えると大人になってから、例えば会社の上司や同僚とのコミュニケーションなどでも増減がありそうですね。
中島さん:自己肯定感にはふたつの連鎖があります。ひとつは先ほど例に出した親子間連鎖、世代間連鎖。そして、もうひとつが雰囲気連鎖といって、周囲の環境によっても変わる。自己肯定感は高い人でも、低い人でも、そのなかで揺らぎがあるものなんです。
だから、例えば「今日は気分がいいな。好調だな」と思っていたのに、会社に行ったら上司が愚痴っていたり、同僚が批判的なことを言っていたり。そういうときは周りからの雰囲気連鎖、もったいないことに自分も自己肯定感が下がってしまいます。
――そう思うと、自分も周囲の人の自己肯定感に影響を与えている可能性もありますね。
中島さん:ものすごくあると思います。ですので、自分の自己肯定感が今どの状態なのか、それを知ることが大事なんです。自己肯定感が低いときはネガティブなことに関心を持ちやすくなります。「今日、アイラインがうまく引けなかったな」「髪のハネが気になるな」など、ついつい視野が狭くなりがちになってしまう。でも、自己肯定感が高いときって全然気にならないんです。
例えば、外出時に「家の鍵、閉めたかな」と不安になるときも、自己肯定感が低いときだと言えるでしょうね。同じ行動なのに、いつも気付かないようなところが気になってしまうとき、迷いが出るときなど、自己肯定感の低下は簡単にチェックすることができます。
自己肯定感というものは誰しもが持っているけど、周りの雰囲気にも影響されるし、人によって総量も違う。低くても、高くても揺れ動くもの。そう理解していると、自分の自己肯定感とうまく付き合えるようになって、常に高い状態をキープできるようになるのかなと思います。
プロフィール:中島 輝さん
自己肯定感の第一人者の心理カウンセラー/自己肯定感アカデミー代表/資格発行団体 "torie" 代表
5歳で里親の夜逃げという喪失体験をし、9歳ごろからパニック障害などに苦しむ。10年間、実家に引きこもるという困難な精神状況のなか、独学で学んだセラピー・カウンセリング・コーチングを実践し続け、35歳で克服。現在は、Jリーガー、上場企業の経営者など 15,000名を超えるクライアントにカウンセリングを行っている。著書は『自己肯定感を味方にするレッスン』(PHP研究所)『自己肯定感の教科書』『自己肯定感ノート』『自己肯定感diary』(以上、SBクリエイティブ)、『1分自己肯定感』(マガジンハウス)など多数。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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