栄養から味の個性まで!アーモンド、オーツ、マカダミア…「植物性ミルク」を管理栄養士が徹底解説!
ヘルシーでサスティナブル。今話題の植物性(プラントベース)ミルク。もう取り入れましたか?定番の豆乳に加え、ナッツを原料としたアーモンド、マカダミアミルク。穀類オーツを原料としたオーツミルクが人気。それぞれの健康効果や味の個性を知り尽くして、使いこなしましょう!
今、人気の植物性(プラントベース)ミルク。その理由は、牛乳に豆乳に比べて低糖質、低エネルギーなミルクや食物繊維や抗酸化栄養素豊富なミルクなど、それぞれダイエットや腸活、美容に嬉しい個性があること。
牛乳に比べて低エネルギー、低糖質、そして消化の段階で毒素を排出する飽和脂肪酸が少なく、腸に負担をかけないメリットがあります。中性脂肪が高い人など食事制限がある人や牛乳アレルギーの人でも飲むことができます。最近では環境に優しいサステナブルなミルクとして、ヴィーガンでなくても取り入れる人が増えています。さらに、栄養価だけでなく、「美味しさ」の多様性で食生活が豊かになる点も支持されている理由でしょう。
そんなブームもあってプラントベースミルク売り場は百花繚乱。
定番の「豆乳」に迫る勢いで売れているのが、「アーモンドミルク」「オーツミルク」そして「マカダミアナッツミルク」の3つ。特にアーモンドミルクは2020年、前年比34%と大きく伸びています。
同じプラントベースでも、それぞれに栄養効果、そして、味の特徴も違います。
せっかく飲むなら特徴を抑えて、上手に美味しく使いこなしましょう!
「目的別」プラントベースミルクの選び方と飲み方
1・アーモンドミルク
プラントミルクの中でダントツの低糖質、低エネルギー。最強ダイエットミルク。毎日ごくごく飲みたい人に!
<栄養効果>糖質コップ1杯(200g)でわずか0.9g。糖質牛乳の10/1、豆乳の6/1。エネルギーは牛乳の1/3,豆乳の1/2。
糖質、カロリーどちらを気にする方も、毎日のコーヒーに入れたり、プロテイン割りにもおすすめ。量を使うスープや鍋料理など、日常の「定番ミルク」として安心して取り入れることができます。
アーモンドといえばなんといってもビタミンE。血流促進、代謝アップ、冷え性予防に◎牛乳や豆乳には含まれない食物繊維もコップ1杯あたり3.0gチャージできるので、腸活やリラックス効果も大。
<味わい>先味「クセがなし」後味「リッチ」
万人うけする味です。豆乳が苦手な方にも。さらっとしていて、夏場でもごくごく飲めます。実はクセがなく、繊細な出汁や野菜、果物の香りや旨味を際立たせ、相性が良いのも魅力。加熱しても「膜」が張らないからスープや鍋料理やデザートにもGOOD。
2・マカダミアナッツミルク
注目のニューカマーは、オレイン酸の塊!腸活に取り入れるなら、マカダミアナッツミルクがおすすめ!
<栄養価>ナッツミルクの中でも腸のぜんどう運動を促進する「オレイン酸」はトップクラス。
さらに、アーモンドミルクをも上回る食物繊維を含み、腸活には最強です。マカダミアナッツは、腸に負担をかけない食事としてトレンドの16時間断食法でも推奨されているので、コーヒーに入れたりして活用しやすいはず。
<味わい>先味「さらっとコク」後味「香り高し」
ナッツミルクらしくさらっとしていながらも、アーモンドミルクと比べると最初からマカダミアナッツ特有のコクあり。後味も香り高め。「オイルの塊」なので少量で満足感。濃いめのコーヒーや紅茶にちょい足しして。
3・オーツミルク
2種類の食物繊維がたっぷり。穀物らしい自然の甘味。泡立ち可能で無理なくミルク代替に!
<栄養価>2種類の食物繊維、ビタミンBなど、主食的バランス
穀物「大麦」原料のオーツミルク。最も食物繊維の量が多く、かつ、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれるので、便秘解消に大変有効です。さらに代謝を高めるビタミンB群やミネラルなど種類豊富な栄養素がバランスよく含まれる「主食的」ミルク。ただ、糖質はコップ1杯11.4gと牛乳、豆乳よりも高め。
エネルギーもコップ1杯(200g)あたり100kcal。牛乳(122kcal)よりは低いけれど、植物性ミルクの中では比較的高いので、飲み過ぎに注意です。
<味わい>先味「甘うま」後味「スッキリ」
最初に穀類の「自然の甘さ」を感じます。これは米を主食としてきた日本にとって受け入れやすい。
そしてフォームド(泡立ち)可能! スタバでも採用され、アレンジ自在オーツミルクがスタバなどのコーヒーショップで採用されているのは、フォームド(泡立ち)が可能だから。フラペチーノやカプチーノはもちろん、SNSで人気の二層ラテ「ダルゴナコーヒー」などのおしゃれなカフェメニューに使えます。
夏のダイエットにもぴったり!プラントベースミルクの超簡単レシピ
「新玉ねぎとアーモンドミルクの冷製スープ」
ヴィーガンメニューが話題の表参道「THE BARN」で食べてあまりにも美味しかったので、レシピを教えてもらい、再現してみました!材料をブレンダーで攪拌するだけ、シンプルでテクニックいらず、やってみてください!
<材料>1人分
アーモンドミルク…200g
新玉ねぎ(皮を剥く)…200g
エキストラバージンオリーブオイル…適量
塩…3g
アーモンドスパイス、または、砕いたアーモンド適量
イタリアンパセリなどハーブ適量
<作り方>
上記の材料をブレンダーでしっかり攪拌するだけ。
☆ブレンダーがなければ玉ねぎをすりおろして材料とミキサーで混ぜてもOK!
☆マカダミアナッツミルク、オーツミルクでも代用OK。
☆ホットならさらに簡単!
市販フリーズドライの玉ねぎスープ1個にアーモンドミルク200gを加え、レンチンするだけ。後味スッキリのアーモンドミルクはジメジメした梅雨にもぴったり。
ぜひお試しください。
AUTHOR
松田 真紀
1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。
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