4畳半の部屋に詰まったゴミの正体|モノと向き合うと見えてくる自分とは
「片付けたいのに片付けられない」「片付けても片付けてもリバウンドしてしまう」その繰り返しで自分に自信をなくしていませんか。お片付けは時に自分と向き合う大きなきっかけになります。今回は、筆者が汚部屋と意を決して向き合った時の心境について。
4畳半の部屋に詰まったゴミは封印していた心の傷のようなものだった
十数年前、実家の自分の部屋を片付けようと決意した時、どこから手をつけて良いか分からず立ち尽くしました。
4畳半の狭い部屋に学習机、ロフトベッド、タンスが置いてあり、ロフトベッドの下にはキャビネットが3つ。
部屋の広さに対してこんなに収納があるにもかかわらず、モノで溢れかえる汚部屋。
中でも酷かったのは、ロフトベッド下の3つのキャビネットの中身でした。
扉を開けると一気に雪崩が起きるほど、詰め込まれたモノたち。
引き出しも途中で中身が引っかかって開かないほど、モノが詰まっている。
これらのモノを何年も前から見て見ぬふりをしてきたのは、「自分の中で向き合いたくない何か」を封印していたからでした。
意を決して封印を解いた時、懐かしさはゼロだった
モノが詰め込まれたキャビネットを開け、中身を全部残らず出し切って部屋に広げ、ひとつひとつのモノを見返しました。
学生時代のプリント類、色褪せて潰れたカバン、ビニール袋に入った大量のタバコの吸い殻、空のペットボトル、マンガ本、CD、引っ越していった同級生からの手紙など………
全部、何年も詰め込まれたまま見る事のなかったモノたち。
久しぶりにこれらのモノを目にした時、良い気持ちには全くなりませんでした。
良い思い出だったはずのモノたちは何年も封印されているうちに、思い出でもなんでもない「ただのゴミ」になっていました。
4畳半の部屋からゴミ袋20袋分の不要物が
詰め込まれたモノたちを"全部出し"して改めて見返してみた時、こんなになるまでモノを溜め込んでいた自分にまず驚きました。
「何のためにここまで詰め込んでいたのか」
自分に都合の悪いことには蓋をして、見て見ぬふりをしてきた結果を、一気に叩きつけられたような気持ちでした。
と同時に、ようやくこれらのモノたちを処分する決心がつき、一気にゴミ袋に入れていきました。その数、20袋。
たった4畳半しかない部屋からこんなに不要なモノが出てきた。
ほぼ空になったキャビネットとタンスはまるで、引っかかっていた何かが一気に流れ出た自分の心を表しているかのようでした。
片付けは自己肯定感をも高めてくれる
汚部屋で悩んでいる方のほとんどが「汚部屋を脱するきっかけ」がわからないことが多いです。明日やろう、今度の休みにやろうと、わかっていても先延ばしにしてしまうのです。
それは、どこかで汚部屋の「汚」と向き合う事が怖いからです。
しかし、ひとたび向き合う事ができたら、これまで溜め込んできたものと引き換えに、大きな自信を得られます。
「捨てられないと思っていたけど捨てられた」
たったそれだけの事ですが、汚部屋さんにとってはとても大きなハードルです。
大掛かりなお片付けでなくてもいいです。小さな達成感の積み重ねで、自己肯定感も少しずつ上げていきたいですね。
AUTHOR
miyaco
HSP系整理収納アドバイザー(整理収納アドバイザー1級保有)。片付けと出会ったことで、数年に及ぶ"汚部屋"生活から卒業。「部屋と向き合うことは自分と向き合うこと」ということに気づき、整理収納アドバイザーに。自身がHSP気質であることから、HSP向けの整理収納アドバイスを行うほか、SNSでも発信。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く