「頼れない。その結果、パンクする」かくれ繊細さんが頼めない理由と、すんなり頼るためにすべきこと
常識のラインがわからないことによる「人に頼めない」理由
HSS型HSPは、自分の感覚が常識から少しはずれているということを自覚しています。が、どこまでが常識内で、どこからが常識外れなのかのラインには疎いところがあります。だから、人に頼れと言われても、どこまでが頼っても良いラインなのかがはっきりしないのではないでしょうか。
たとえば、初めて会う方たちにお菓子を配るのは常識的なのか?
お菓子を配るならば、そこに懐紙のような受け皿のようなものがあるべきなのか?
気楽にホイホイ配って、数が違ってしまったらまずいのか?
自分は、気楽にホイホイ配られてもなんとも思わないけど、みんなは?違和感を感じているのかどうか?
これらを「空気感」や「表情」から読み取ろうとしています。
HSS型を含むHSPは、表情から読み取ることには長けているので、いつもその読み取り能力を使いながら一線を越えないように気を付けて生きているようなところがあります。
常識のラインには、特に気を付けているのではないかと思います。いつのまにか常識のラインを踏み超えて、後ろ指を指されるようなことになるのは、勘弁したいから、です。人から後ろ指を指さされること、それはかくれ繊細さんにとってとてつもなくツライ状況であり、震えあがるような恐怖の瞬間だからです。
これは、人にものを頼むときにも当てはまります。
もしかしたら、頼む内容や頼み方が、常識的でないかも?
相手が引いたりしたら、常識のラインがわからない人だと思われるかも?
常識のラインがそもそも一般と違っているために、さぐりさぐり生きているかくれ繊細さん(HSS型HSP)にとって、人に物を頼むことは常識のラインを超えていることなのかどうかが判断しづらいところがあります。そのため、頼みたいことを頼んでもよいかどうかを決めかねる、という面倒なジャッジをしなければなりません。そんな面倒なことをしなければならないなら、自分でやってしまった方がいい。
そういう理由で、かくれ繊細さんは人に頼むのが、余計におっくうなのかもしれません。
他にも頼めない理由はありますが、続きは次回お話ししたいと思います!
AUTHOR
時田ひさ子
HSS/HSP専門カウンセラー。繊細で凹みやすいが同時に好奇心旺盛で新しいものへの探求欲が旺盛なHSS型HSPへのカウンセリングをのべ5000時間実施。講座受講生からのメール、LINEのやりとりは月100時間以上。著書に『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』(フォレスト出版、2020年)がある。
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