「新しい私」になりたいあなたへ|変わりたい・変われないのジレンマを感じた時にしたい4つのこと

 「新しい私」になりたいあなたへ|変わりたい・変われないのジレンマを感じた時にしたい4つのこと
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石上友梨
石上友梨
2021-04-22

新年度がスタートしました。気分を新たに、自分の弱点や欠点を克服したり、今までの悪循環パターンを抜け出して、新しい自分に変わりたい…けれど難しい。そんな壁を感じた時、ぜひ読んでいただきたいコラムです。

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新年度がスタートしました。気分を新たに、自分の弱点や欠点を克服したり、今までの悪循環パターンを抜け出して、新しい自分に変わりたいと思う人もいると思います。しかし、みなさんもご存知の通り、「変わる」ことは大変なことです。そう簡単に変われたら、みんな苦労はしません。変わることには様々な壁が立ちふさがり、三歩進んで二歩下がるかのように、少しずつ変化をしていくものです。今回は、新しい自分に変わることのポイントをご紹介します。

変わることができない理由として、あなた自身が心の奥底で「変わることはできない」と諦めてしまっている場合があります。「どうせ自分は何をやっても無駄だ」「頑張っても意味がない」と、自分で無意識的にブロックをかけてしまっていると、本当に変わることができなくなってしまいます。私たちには、変化する力があります。ひと昔前は、大人になったら脳は変化せずに、衰えるだけだと考えられていました。しかし、現在は、「神経可塑性」と言い、脳神経は年齢に関係なく機能的、構造的に変化したり、細胞が新生したりすることが分かっています。神経レベルで変化をしているということは、私たちはいつからでも変化できるということです。自分で自分にブロックをかけず、まずは自分自身が変化する可能性を信じましょう。

なりたい自分を具体的にイメージする

他人から期待されることではなく、社会的に望ましいことではなく、自分が本当になりたい自分はどのような人なのでしょうか。自分自身がなりたい姿を具体的に思い描くことで、変化するためのモチベーションに繋がります。そして、自分の本当の想いに気づくためには、自分を知ることが必要です。自分が興味を持ち、喜びや楽しさを感じるようなことはどのようなものでしょうか?もちろん、他者のために何かをすることや社会の役に立つことも大切です。自分のことと他者との繋がりのバランスをどのようにしていきたいかを含めて、なりたい自分を想像してみましょう。

メリットとデメリットを検討する

変わらずにこのままでいることのメリットとデメリット、変わることのメリットとデメリットを検討し書き出してみましょう。ポイントは、変わらずにこのままでいることの「デメリット」及び、変わることの「メリット」を多めに書き出すことです。メリット・デメリットを整理することで、変化する重要性を実感でき、モチベーションが上がるでしょう。

自分に優しさを持つこと

変わることは大変なことなので、自分に優しさを持つことが大切です。「なぜ変われないのだ」と自己批判はせずに、自分が自分にとって最大の味方でありましょう。変化することは勇気がいりますし、根気も必要です。自分に共感し、優しく励ますことで、変化する力に繋がります。同時に、自分が変わることに自分で責任を持ちましょう。あなたを変えてくれる人はいません。他者の影響は受けても変わるのはあなた自身です。変わるためには、自分で決断し、責任を持つ覚悟がいります。自分自身に向き合う決意をし、責任を持つことではじめて、変化へのスタート地点に立つことができるのです。

スモールステップで考える

変化は少しずつ訪れます。なりたい自分の姿に一歩でたどり着くことは出来ないと思います。なりたい姿を大きな目標と捉えて、大きな目標を小さく小分けにします。例えば、誰に対しても親切な人になりたいのなら、はじめからそれを目指すのではなく、まずは、仲良い人に対して親切をするところから始めましょう。そして、次はそこそこ仲良い人、普通な人、少し苦手な人に対して親切をするなど、小さなステップに分けましょう。変えられそうなところから小さなステップで取り組み、少しずつ慣れ、少しずつ上手にできるようになり、自信もついていくでしょう。

変化する必要性を、頭では理解していても、なぜか変われないことがあると思います。変化することは、不安や抵抗感を伴います。たとえ、成長につながることでも、痛みを伴うものはついつい避けたくなってしまうものです。しかし、人は変わることができる存在です。自分の可能性を信じて、無理のない範囲で少しずつ取り組むことで、抵抗は小さくなり、だんだんと不安が自信に変わっていくでしょう。

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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