人間にとってどれだけ「塩」が大切か考えてみよう|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 人間にとってどれだけ「塩」が大切か考えてみよう|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi Sekine
関根愛 
関根愛
2021-03-18

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

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寒さもしだいに和らぎ、暖かい陽射しと風をほおに受ける季節となりました。昼と夜の長さがほぼ同じになる春分がそろそろやってきます。二十四節気を五日ごとに区切った七十二候というものがありますが、春分は雀始巣(すずめはじめてすくう)、桜始開(さくらはじめてひらく)、雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)の三つに分けられています。漢字からなんとなく春らしいイメージが湧いてくるでしょうか。先日東京では久しぶりの雨の日があり、お腹に響くすさまじい雷が鳴り止みませんでした。この時期に起こる雷を「春雷」といいますが、まさにあの轟音は春を連れてくる兆候だったのですね。

さて今日は、私が調味料の中でもっとも大切だと思っている「塩」のお話。どれかひとつだけ調味料を残すとしたら、私は塩がさいごに残るのではないかと思います。他の調味料はなかったらなかったでなんとかなると思うのですが、塩だけは肝心要。これがないと私たち人間の健康バランスは崩れてしまうほど重要なものです。

塩がどれほど人々の生活にとって欠かせないものであったかを示すのに、給料という意味で幅広く使われている「サラリー」という言葉があります。サラリー(salary)はもともと塩(salt)から派生したもの。はるか遠い昔、古代ローマ時代には塩が労働の対価として与えられていたといわれています。やがて”塩を買うために与えられるもの”という意味で給料という概念が生まれ、形を持ったお金として流通するようになっていきました。日々の命をつなぐ糧がまさに塩そのものだったという事実から、いかに塩が重要であったかを思い知らされます。

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AUTHOR

関根愛 

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。



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