「Grown not Flown」ハワイのオーガニックファームから拡がる地産地消の動き
「Grown not Flown」という表現を初めて見た時、意味が分からずにネイティブ・スピーカーに意味を聞いたら『よそから空輸されたものでなく、ハワイで育てられたもの』という意味だと教えてもらいました。ハワイは地域産業が少なく、食材を含めほとんどのものが他の土地から運ばれてくる場所です。輸送費がかかるため驚くほどの物価高。地域産業を守り、消費者にも安価で新鮮な生産物を届ける「地産地消」の考え方がハワイにも浸透してきています。
地産地消とは?
「地産地消」とは、地域で生産された農産物や水産物を、その地域で消費することをいいます。近年は消費者の安全志向の高まりや、生産者の販売の多様化が進む中で「地産地消」に期待されることが大きくなっています。
地産地消のメリットは?
・流通経費を削減できる。環境に優しい。
・消費者が安価で新鮮な生産物を入手できる。
・生産者が直接販売できる。
・消費者の声、意見が届けやすい
・誰がどんなところで生産しているかを知ることができて安全、安心。
などが挙げられます。
Grown not Flown〜ハワイの地産地消
「地産地消」は英語で "local production for local consumtion"(地元で生産された生産物を地元で消費)とも言えますが、私が見たことがあるのは "Grown not Flown" (飛行機で輸送されたものではなく、ここで育ったもの)という表現。
ハワイはご存知のように、太平洋のど真ん中に浮かぶ、世界中で最も孤立した島。観光以外の地域産業がほとんどないため、ありとあらゆるものが輸送されてきます。「ハワイは物価高」として悪名高いのはこれが一つ大きな理由です。地産地消がそれを少しでも解消してくれることが期待されています。
カフマナ・オーガニック・ファーム
オアフの西側ルアルアレイ渓谷にあるカフマナ・オーガニック・ファームは、1974年創業の50エーカー超えを誇る農場で、地域の人との繋がりを作り、ホリスティック(全体的)な意味で、心・体・精神の健康をコミュニティに届けることを目標としています。
このオーガニック・ファームでは農家の人だけでなく、ソーシャルワーカー、起業家などが働いていますが、さらにはホームレスから社会復帰を目指している人たち、障碍を持つ人も雇用することで社会福祉にも貢献しています。
タウンでも買えるカフマナ・オーガニック・ファームの農産物
とはいえ、ホノルル市内に住んでいながらオアフ西部にまで野菜を買いに出かけるのは結構大変です。渋滞がなくても約1時間ほどかかる道のりは、運悪く渋滞に巻き込まれてしまったらどれだけ時間がかかるか分かりません!
そんなタウンに住む私たちに嬉しいのが、デリバリーサービス。カフマナ・オーガニック・ファームのウェブサイトからオンラインで注文できます。支払いもクレジットカードで楽々。自分で好きな野菜や果物を選ぶこともできますし、全てお任せにすることもできます。必要に応じて欲しいものを追加することも可能。お任せBOXを注文すると、どんな野菜が届くか分からないのですが、それもまた楽しみです!
受け取り方法もとても簡単。タウンにある2箇所のピックアップ場所をどちらか選択し、指定された時間枠内に取りに行くだけ。しかもコロナ禍に配慮されたドライブスルー形式。
配達頻度も1回のみ、毎週、2週間に1回など自分で頻度を選ぶことも可能です。
ピックアップはとても簡単!このサインが見える場所で車を停めて、注文者の名前を言うと配達員が車のトランクを開けて、段ボールに入った野菜や果物を入れてくれます。ノンコンタクトでピックアップが終了します。
消費者にとっては新鮮で安価な生産物が購入できる上に、生産者の情報も入手しやすく安全安心も同時に買える地産地消。最近はレストランのメニューにも”Locally grown 〜”(この場所で育った〜)と買いてあるのもよく見かけるようになりました。消費者にも生産者にもメリットがある地産地消の考えが今後も浸透していくといいですね!
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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