産業革命の時代から受け継がれる地球環境への視点|環境先進国スイス生まれ「ヴェレダ」の取り組みとは

WELLEDA

産業革命の時代から受け継がれる地球環境への視点|環境先進国スイス生まれ「ヴェレダ」の取り組みとは

横山正美
横山正美
2021-03-02

美しくなることは、地球に優しいことーーこれからの時代に必要なのはそんなポリシーだ。日々目まぐるしく変化する環境や世界情勢の中で、ビューティーに対するこれまでの価値観が大きく揺さぶられている現在。独自の美を創造することにいち早く乗り出した先駆者たちに聞く、ビューティービジネスと環境への取り組みとは。

哲学者/自然科学者のルドルフ・シュタイナー博士を中心に、オランダ人医師イタ・ヴェーグマン、そして化学者/薬剤師のオスカー・シュミーデルがスイスに病院と製薬研究所を設立したことからスタートした「ヴェレダ」。今年ブランド生誕100周年を迎える同ブランドは、植物観や自然原理まで取り入れた唯一無二の“バイオダイナミック有機栽培農法”をベースに、確かな製品作りで世界中のスーパーモデルやセレブら美に並々ならぬこだわりを持つプロたちをも魅了し続けている。シュタイナー博士の人智学療法が息づくホリスティック&オーガニックなブランドの“核“である自然との共生について、PR栗田綾野さんにお話を伺った。

産業革命の時代から「環境の健康」を守るために

ーークリーンビューティーの代表格でもある「ヴェレダ」のブランド設立当初からのモットーとは何でしょうか?

「ヴェレダ」は1921年に哲学者のルドルフ・シュタイナーによって、スイス・アーレスハイムに創設されました。ちょうどこの頃、世の中は産業革命の最中にあり、土壌汚染や工場排水や空気汚染などによる健康被害や環境破壊が問題視されていました。

ヴェレダ
ヴェレダ創設者のルドルフ・シュタイナー。

人々の健康が脅かされるさまを危惧したシュタイナーと医師や薬剤師たちが、自然界に存在する原料のみで人の健康を維持する自然医薬品を作ることを目指したことが会社としての「ヴェレダ」の誕生へと繋がりました。

以降現在に至るまで、人の健康はもちろん・動植物などの環境の健康も守ることをモットーに、100年以上に渡り自然医薬品・化粧品を開発しています。

ーー化粧品と環境という視点からどのような取り組みをしていますか? また、その取り組みを始めようと思ったきっかけについて教えてください。

「ヴェレダ」はブランド設立以来、原料栽培・収集・製品製造・輸送などお客様の手元にわたる全ての工程において、地球環境や人権に対して負荷をかけていないか厳しくチェックしています。そして、近年特に力を入れているのが生物多様性の保護活動です。そのため、生物多様性を保護するためのNPO団体「UEBT(=Union for Ethical Biotrade)」に加盟し、積極的に働きかけています。具体的には、ボルネオ島におけるオランウータンの保護活動などですが、「ヴェレダ」UKではペンギンの保護など様々な取り組みに着手しています。

ヴェレダ
ヴェレダが保護活動のサポートをしているボルネオのオランウータンたち。

余談ですが、この「UEBT」には、「ヴェレダ」を含め、化粧品企業では数社しか加盟していません。健康な土壌や地球環境を守るためには、生物多様性の保護が非常に重要なポイントとなります。と言うのも、「ヴェレダ」の原料を生成する「バイオダイナミック有機栽培農法」は、微生物・虫・動物の力を借りて行われる農法であり生物多様性の元に成り立つ農法だからです。

ーー成分的に環境に配慮している点は何でしょうか?またなぜその成分を選んだのでしょうか?

全ての原料は環境に配慮して栽培され収集されていますが、ユニークな取り組みは「WWF」と共同で進めたアルニカプロジェクトです。アルニカはキク科のハーブで、ボディケア製品に多く使用されています。ですが近年乱獲が進み、

さらに野生種でもあるため、人間の手による栽培がむずかしく絶滅の危機に瀕していました。

ヴェレダ
ベストセラーの「アルニカ マッサージオイル」に使用されているアルニカ。これらは全てルーマニアのカルパチア山脈の麓で栽培されている。

そこで「ヴェレダ」は「WWF」と景観学者との協力を得て、ルーマニアのカルパチア山脈に、人の手を多くかけずアルニカを栽培することを独自に研究し、その育成に成功しました。現在も採取する量などには厳しい制限をかけ野生に近い状態で育てています。

自然への理解を深め続けて

ーー化粧品を開発する上での大きなチャレンジはありましたか?

「ヴェレダ」の化粧品は全て「Natrue(ネイトゥルー)」という厳しいオーガニック認証団体の基準をクリアしています。さらに使用できる原料に厳しい制限があるばかりでなく、製品化に至っては全製品長い年月がかかります。曖昧な表現となるのですが、「ヴェレダ」のような自然原料のみで作られるオーガニック製品の開発の第一歩として、まずは植物の特性を知ることから始まります。理由は、植物同士の組み合わせや、配合の順番・量で製品の品質が変わってしまうからです。ですから、製品化にあたり、まずは自然への理解を深めることと、トライ&エラーを繰り返しが非常に重要なものになります。

ヴェレダ
日本開発処方のヴェレダの新作ヘアケアライン。頭皮ケアを中心としたラインナップで、ヴェレダならではのハーブの香りが魅力だ。
左から:ローズマリー スカルプクレンジング、スカルプエッセンス、ヘアワックス、ヘアミスト、ヘアフォーム

こうした複雑かつ長い行程を経て開発され、3月15日に全国発売となるヘアケアラインは日本開発処方ですが、原料の組み合わせの工夫で高い仕上がり感を実感いただける製品が完成したと自負しています。

ーー化粧品のブラントとしては“ヴェレダが初めて”あるいは“ヴェレダだけ”というユニークな取り組みはありますか?

やはり、「バイオダイナミック有機栽培農法」です。これは、シュタイナーが考案した農法ですので、「ヴェレダ」が“初”と言っても良い取り組みかもしれません。また、ユニークさでいうと、生物多様性の保護を視覚的にお伝えするために「ヴェレダ」のドイツ本社やスイス本社には「虫のホテル」と呼ばれる置物があります。

ヴェレダ
ヴェレダ本社にある「虫のホテル」生態標本。オランダの学校で実際に展示された時の様子。

ここには多種多様な虫の生態を見ることができます。そのため、生物多様性の縮図として「ヴェレダ」はオランダの小学校などの環境教育の教材として無償配布もしています。こうした展示物ひとつをとっても、「ヴェレダ」がいかに生物多様性保護に力を入れているかが分かっていただけると思います。

産業革命の時代から地球環境の保護を目指した製品作りに着手したシュタイナー博士率いる「ヴェレダ」。医師と薬剤師とともにスタートした当初から、心身ともに健やかで美しく導くホリスティックなアプローチをポリシーに、厳格な基準を設けていることで知られる国際オーガニック認証基準“NATRUE(ネイトゥルー)”をいち早く取得するなど、まさに“先見の明”が光るブランドだ。創業当初から変わらぬそのものづくりは、これから先どんなに世界が変わろうともブレることなく継承されていくことだろう。

ヨガにスポーツに。ヴェレダからのおすすめ

アルニカ マッサージオイル

ヴェレダ
アルニカ マッサージオイル 100ml ¥2,860(税込)/ヴェレダ・ジャパン 問い合わせ先:0120-070-601

アルニカは、山岳地帯の草地で、厳しい山風に負けず華憐な花を咲かせることで知られている。その花の部分にはなんと150種類以上もの有用成分が含まれているという。そんなアルニカのパワーを全て詰め込んだこのオイルは、アスリートのファン多いそう。「筋肉の疲れなどをとる働きがあります。体が疲れた時にもオススメです」。

スキンフード

ヴェレダ
スキンフード 30ml ¥1,540(税込)/ヴェレダ・ジャパン 問い合わせ先:0120-070-601

「私のマストハブで、外出するときには必ず使っているの」と語るモデルのエリン・オコナーを始め、美肌が商売道具のトップモデルの間で長年愛用しているファンが多いことで有名なアイテム。「全身に使える高保湿クリームです。シンプルケアを好むヨガを実践される方々に」。

ライター/横山正美
ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」やデジタルメディア「VOGUE CHANGE」等でビューティー記事や海外セレブリティの社会問題への取り組みに関するインタビュー記事等を執筆中。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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