漫画で読むヨガ哲学Vol.3

 漫画で読むヨガ哲学Vol.3
NANA SUZUKI
鈴木七代
鈴木七代
2018-03-06
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漫画で読むヨガ哲学

今回の学び:心と本当の私とは?

「あの人がこう言っているから」「このように人から見られているのではないか?」… そうした他人からどう見られているのかを軸に生きているのが普段の私たちの姿です。
多くの人がこうして自分の輝きを雲で覆ってしまい、本当の自分を見失っています。この雲の正体は私たちのエゴともいえます。誰かが思っている想像上の私を自分自身だと間違って認識していると、真実に気付くことはできません。
例えて言うと映画鑑賞がわかりやすいかもしれません。私たちは映画を観に行くと目の前に広がるスクリーン上の物語に我を忘れて話に引きこまれ涙したり笑ったりして、映画が終了すれば我に帰り、日常生活に戻っていきます。私たちの心の中でしばしば起こる問題はこうした映画鑑賞のように「あの人が見ているはずの私の物語」に引き込まれ我を忘れて生きています。日常は映画のように終了しないので、そのまま本当の自分を忘れてしまうという状態が起こっています。

ヨガ的な視点って?

「心」とは私たちに与えられた「真実を観るための道具」なので、そのためだけに使いましょう。人が自分をどう考えているのかと心を使って思いを巡らすより、自分が今何を感じているのか、自分は本当はどうしたいのか、実際にそこにあるものを観るために使うことが大切です。本当は何をやりたいと思っているのか? 何が気持ちよいと感じるのか? 何が好きで何が美味しいと感じているのか? そうした正直な気持ちに向き合うことで、私たちは本来の自然な状態に戻っていきます。また、自分自身の気持ちを大切にし、心地よい状態でいる人は輝きを発し、自然と周囲の人に安らぎを与えるのです。
また 『ヨーガスートラ』では、ヨガを続けることで「心」の機能を上手に使えるようになり、「本当の自分に留まることができる」と説いています。
新しい人間関係が増える季節ですが、想像でしかない他人の評価を気にし過ぎて悩んでいませんか? ヨガ哲学の教えをヒントに、今自分は何を感じているのか、立ち止まって自分自身に聞いてみましょう!

ヨガ哲学とは

数千年前より師から弟子へ脈々と受け継がれてきた「人生」や「生き方」に関するヨガの精神的な教え。学びを通して、ポーズをとることだけではないヨガの本質が理解できます。

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漫画・作画:鈴木七
監修:渡部直子
yoga journal日本版vol.47 「漫画で読むヨガ哲学【本当の自分と心とは何だろう?】」より



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