人生をハツラツと過ごすために【疲れにくい脳を作る脳の筋トレ!50歳からの瞑想】
今では100歳まで生き、70代でも働く時代を迎えています。人生後半でもある50代以降、若い頃のように脳を活性化させてよりハツラツと人生を送るには?最新の脳科学では、瞑想をしている人は前頭前野や海馬での神経細胞の密度が増加することが証明されている。では、50代からどのような瞑想を取り入れたらよいのでしょうか?
変化が激しく、不安定で複雑で不明瞭なVUCAワールドと呼ばれる現代の世界。そんな時代においても70代まで元気に働き続け人生をハツラツと過ごしていくには、50代で脳を疲れさせているわけにはいきません。そこで疲れた脳のリカバリーにおすすめなのが「マインドフルネス瞑想」です。
マインドフルネス瞑想とは?
「心ここにあらず」の状態にあるときそれにハッと気付きその都度「今この瞬間」に意識を戻し、だんだんと「今ここ」にいられる時間を1日の中で増やしていくための練習法がマインドフルネス瞑想です。
マインドフルネス瞑想が必要な人とはどんな人?
・注意が過去か未来に行ってしまうことが多い
・仕事を終えても仕事についての考え事が止まらない
・周りの物事(五感を刺激してくること)に気づけないことが多い
・習慣的パターンや思い込みでついパッと無意識に動いてしまうことが多い
マインドフルネスが目指すものとは?
マインドフルネスとは、考え事にとらわれて「心ここにあらず」の状態から脱し、「心・身体そして周囲で今この瞬間に起こっていることに優しさと好奇心を持って注意を向けている」状態にであることを指します。なので、脱力をしたリラクゼーションを目指すのではなく、常に目覚めるていることを目指します。激しく振ったあとのスノードムを想像したとき、その空間一杯に舞う雪を止めるにはどうしたらよいかというと、ただじっと待つことですよね。
思考もそれと同じで、いったん判断や反応を止めてただ眺める、すると物事が明晰に見えてきて幸福が生まれます。そうして、頭で理論的に対応するdoingから、ただいるだけで充足感を感じるbeingでいたいのです。
マインドフルネス瞑想は2ステップある
瞑想は2つのステップを踏みます。まず1つ目は、集中力を高めることを目的としたものです。方法は、呼吸に意識を集中させるというシンプルなものです。方法は、
①呼吸に気づく
②雑念などが湧き注意がそれたことに気づく
③再び呼吸に意識を戻す
これを繰り返すことで、集中力が養われて、瞑想の基礎体力がついていきます。上手に集中できるようになったら次のステップです。次は、呼吸という一点だけへの集中ではなく、身体全体や身の周りの環境へも意識を広げていく方法です。方法は、
①呼吸をしながら、身の周りの音や空気の流れ、匂い、気配などへと同時に意識を向ける
②雑念が出てきても無理にそれを消そうとせずに、優しく見守る
③身の周りの自然や周囲へと気づき続けることで自分の存在が小さくなり、いつの間にか雑念が消えてゆく
マインドフルネス瞑想を実践する際のポイント
①時間を決めて行うこと
②雑念が湧くことを悪としないこと
③早急な変化や劇的な効果を期待しないこと
マインドフルネス瞑想の根源には、ブッタの教えがあります。マインドフルネスという言葉は原始仏教での「サティ(sati)」という言葉の英訳といわれます。このサティとはブッタが説いた「八正道」という人が苦しみから救われ安らかな心を手に入れるための理論の中の「正念」にあたります。
「正念」とは「正しく気づく」ことです。瞑想によって自分の心や身の回りに起きていることに、余計な詮索・思い込み・希望・執着を上乗せせずにありのままに見ること。その余計な詮索・思い込み・希望・執着が思いのほかあることにまず気づくこと。気づくことが出来ればそれを手放したり、それらと上手く付き合うことができるから。こうした自分がより心地よく生きるため心のトレーニングがマインドフルネス瞑想なのです。世の中のITが更に進みスマートフォンやパソコンを通して情報が24時間簡単に私達を刺激します。
それにより未来への不安や過去への後悔も引き起こされがちになり心も脳も疲れてしまいます。そうしたストレスをできるだけ抱えずにいたいものです。場所や時間を選ばずに実践のできるマインドフルネスは、多忙で疲れやすい40代50代にはとても最適な脳のリカバリー術となりえます。
ライター/乃万由芙子
2011年インドへの旅をきっかけにヨガ哲学に興味を抱く。ヨガの持つ考え方が自分の価値観を根本から考え直す機会となり、この考え方がより心地よく生きるための糸口になると確信する。ポーズだけでなく日常がより生きやすくなるための、講座や指導を日頃より行っている。webサイト:yuukonoma.com、Instagram:@yuukonoma
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