「ヨガは痩せられない」はウソ?専門家に聞く、ヨガで痩せる3つの理由
3.ヨガは絶好のキーストーン・ハビット(要の習慣)になる
健康で満ち足りた人生を送りたいなら、キーストーン・ハビットは驚くべき力を発揮してくれる。チャールズ・デュヒッグは著書「習慣の力(The Power of Habit)」でその効果を紹介している。彼は、習慣の中には「それ自体を変化させると、他の習慣も自然に変化させていく」ものがあると説明する。一つのキーストーン・ハビットが変わると、他の習慣にも良い影響を及ぼし、人生がドミノ倒しのように好転していくというのだ。
ヨガはキーストーン・ハビットに必要な次の3つの要素を満たしている──
・ヨガマットの上に立つことを「小さな勝利」と決めれば、立つたびに自信や達成感が得られ、減量につながる他の習慣もうまくいくようになる。
・ヨガが土台となって、マインドフルネスや食べる瞑想のような良い習慣が身につく。ヨガの瞑想的要素によって基礎的な精神力や自制心が培われ、よりよい食生活やライフスタイルを選ぶようになる。
・ヨガによって成功マインドが育まれ、自ずと健康的で本物の人生を歩むための努力を厭わなくなる。
すると……そう、減量につながるのだ。
ここで言うヨガとは全ての種類を指しているが、もちろん力強いスタイルのヨガの方が身体的な効果は高くなる。身体を動かせば自然に体重は減りやすくなる。これもヨガが減量につながる根拠の一つだ。
結論を言うと、やはりヨガは減量や目標達成に効果があるようだ。だったら、やらない手はないだろう。
参考文献
「健康な被験者の一日の代謝率に及ぼすヨガの長期的効果」(International Journal of Yoga Vol 1, no. 1 (Jan – June 2008), pp 27 -32)
「ヨガ:中年期の2型糖尿病患者の過体重管理」(Journal of Mid-life Health Vol 6, no.2 (Apr – June 2015), pp 81 – 84)、「冠動脈疾患患者の脂質プロフィールと体脂肪組成に与えるヨガ練習の効果」( Journal of Complementary Therapies in Medicine Vol 19, no 3. (June 2011), pp 122 – 127)、「閉経後の女性の肥満における血清アディポネクチンとメタボリックシンドローム因子に及ぼすヨガの効果」( Journal of Menopause Vol 19, no.3 (March 2012), pp 296 – 301)
「インスリン抵抗症候群、循環器疾患に関するリスク指標とヨガによる予防についての体型的考察」( The Journal of the American Board of Family Practice. Vol 18, no 6. (Nov, Dec 2005) Pp 491 – 519)
「過体重、肥満成人に対するヨガとウォーキング効果の比較試験」(Medical Science Monitor Vol 20 (May 2014) pp 894 – 904)
ウィリアム・ブロード著「The Science of Yoga (邦題:ヨガを科学する) (New York: Simon & Schuster, 2012, pp 95 – 98)
チャールズ・デュヒッグ著「The Power of Habit(邦題:習慣の力) (Random House, 2014, p 101)
カマラ・スキッパー
栄養士、認定ヨガティーチャー、IIN(統合栄養研究所)アンバサダー。米国代替医療協会の公認ホリスティック・ヘルスコーチ。カマラは持続的な変容を促す術として、身体への向き合い方や生き方に関する人文科学を伝えることに情熱を注いでいる。
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