体をねじると痛みがあるのはなぜ?|ヨガ解剖学

 仙腸関節について理解しよう ヨガ解剖学
RICK CUMMINGS
広告

ねじりのポーズの安全対策

仙腸関節を安全に保ったまま、ねじりを深める方法を紹介する。ねじるためのベースを固定するのではなく、他の部位と連動、調和しながらねじることができると、仙骨の痛みを感じることがなくなる。

マリチャーサナ
マリチャーサナ(Photo by RICK CUMMINGS)

マリーチャーサナⅠの練習:「立てている」方の足をしっかり固定して、骨盤と背骨が調和しながら動くのを感じる

ダンダーサナ(山のポーズ)から始める。右膝を曲げ、かかとを坐骨に揃えるように右足を床に置く。かかとが臀部にぴったり引き寄せられずやや離れていることも考えられる。右腕を右すねの外側から背中へ回して左手をつかむ。息を吐きながら前傾していき、右坐骨を床から離して前屈する。右足を床にしっかり押し付けて、右足からポーズをしっかり固定する。すると、右足で立っている感じがするようになる。こうすれば、他の前屈のポーズと同じように骨盤が前傾する。

 

マリーチャーサナⅢの練習:伸ばしている方の脚を前に伸ばし、骨盤と仙骨をひとつのものとして、最下部からねじる

ダンダーサナに戻る。右かかとを右坐骨に揃え、すねが完全に垂直になるように右脚を曲げる。次に伸ばしている左脚を胴体から離すように前方に動かし骨盤をねじるようにする。脚が10㎝以上動いたと感じるだろう。腹部がすでに曲げている右腿の内側に触れていて、ねじりが始まっていることにも気づくはずだ。
右膝の向こう側に左肘を回す。息を吐きながら左坐骨を床から離して、ほぼ全体重を右足と坐骨にかけていきながら、左臀部は皮膚だけが床に接触するようにする。ここで一呼吸する。息を吐ききったら、内臓まで深くねじっていく。ねじりによって「絞り出す」効果を生み、胴体の血管(クンダ)を健康にするのを目的にしていることを覚えておこう。肺が空になったら、徐々にねじりを深める。気持ちよく大きく動いてポーズに入れることに驚くことだろう。また、動きの前半は骨盤からねじりを生み出し、後半は背骨と腕から生み出せば、仙腸関節を支点にすることがいかに簡単であるかも実感できるだろう。
左腿を内側に回し、左足の拇指球を使って強く伸ばす。左肩甲骨を右膝の反対側に置こうとするような気持ちで行うとよい。脚を替えて、マリーチャーサナⅠとⅢを行う。

とにかく無理やり体をねじってはいけない。緩やかにねじり、自然に動きが深くなっていくなかでポーズを味わうことだ。このポーズが終わったら、左右対称に背骨を伸ばすため、ウッターナーサナ(立位前屈)の練習をしよう。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告
  • 2
  • /
  • 2

Text by JUDITH HANSON LASATER
Photos by Rick Cummings
Model by Melissa Fry
Styling by Emily Choi
Hair&make-up by Beth Walker
Translated by Setsuko Mori



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

仙腸関節について理解しよう
マリチャーサナ