首のカーブを崩さない「多裂筋」を働かせる上手な関節の使い方

 首のカーブを崩さない「多裂筋」を働かせる上手な関節の使い方
IKKEN

解剖学は体を正しく使うための手引書。けが予防だけでなく、パワフルかつ効率よく動くためにも役立ちます。そこで「関節の使い方」を一歩踏み込んでご紹介。「関節のニュートラルな位置=中立点」を知ることで、効率よく体幹の力を末端に伝え、安定したヨガポーズをとることができます。教えてくれたのは、理学療法士でヨガインストラクターの中村尚人先生。今回は、スカーサナで「首の中立点」を学びましょう!

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首の中立点を知る

首は重い頭を支えているため正常なカーブが崩れやすい場所です。中立点からずれると多裂筋が働かず、体を伸ばす力が弱まります。あごの位置に注意してニュートラルを見つけましょう。

スカーサナの場合

ステップ1:手と頭で押し合って脊柱を真っすぐ伸ばす

首のニュートラルは、あごが水平で脊柱が真っすぐ伸びている位置。手で抵抗を与えて脊柱の伸びを感じてみましょう。

HOW TO
安楽座になり片手を頭頂にのせる。あごを軽く引いたら体の中心を意識して伸びる。手はこれに抵抗して押し返す。30秒キープ。

首のカーブを崩さない「多裂筋」を働かせる上手な関節の使い方
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NG:あごが出ている
あごが出ていると首の後ろがつぶれて多裂筋が働かない。PC作業中はこの姿勢が多い。

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NG:あごを引きすぎ
首の正常なカーブが失われたいわゆるストレートネック。スマホ姿勢はこうなりやすい。

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ステップ2:あごを上げ下げして水平になる位置を探す

あごを出したり引いたりしながらあごが水平にくる位置を見つけます。あごが水平のときは首が中立で、多裂筋が働きます。手を押し返す脊柱の力が強く感じられたら、そこが中立点です。

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教えてくれたのは…中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。医療とボディワークの融合、予防医学の確立を目指し活動している。「TAKT EIGHT」、「UPRIGHT」主宰。

モデルを務めてくれたのは…宮沢セイラさん
バレエ歴14年。乃木坂46の1期メンバーで、現在はタレントやモデルとして活躍。ヨガインストラクターの資格を取得、現在は解剖学を勉強中。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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Photos by IKKEN
Hair&make-up by Mayumi Tsuchiya(FIX-UP)
Illustration by Misako Nakagawa
Text by Yasuko Ito
yoga Journal日本版Vol.65掲載



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