「いつも皮をむいていたわ…」春に食べたい【新ごぼう】のやってはいけないNGな下処理方法


きんぴらごぼうや煮付けなど和食で登場することが多いごぼうは、食物繊維が豊富なこともあり、便秘が気になる人が手にすることが多い食材のひとつでもあります。しかし、秋冬の根菜というイメージが強く新ごぼうについてはあまり知らない人も多いかも。そこで、今回は新ごぼうを美味しく食べるためのポイントを紹介します。
ごぼうと新ごぼうの違いは
ごぼうと新ごぼうは収穫される時期が違います。通常のごぼうは、保存性が高く、1年中スーパーで見かけることが多いですが、秋から冬にかけて収穫される根菜類のひとつです。一方で、新ごぼうは、春から初夏の短い期間に収穫されます。別名「夏ごぼう」と呼ばれ、ごぼうが完全に成長しきる前に収穫するため、色も薄く、柔らかいという特徴があります。

美味しいごぼうの選び方
ごぼうを選ぶ時にしっかりと見たいポイントは4つであります。「太さが均等であること」「ひげ根が少ないこと」「ひび割れがないこと」「弾力があること」です。加えて、通常のごぼうよりも新ごぼうは保存性が低く傷みやすいため、乾燥と傷がつくのを予防してくれる泥付きを選ぶのをおすすめします。

新ごぼうでやってはいけない下処理
当たり前にやっているごぼうの下処理。新ごぼうもごぼうと同じ下処理をして、調理している人はちょっと注意が必要です。
皮をむく
ついつい包丁で皮を剥きがちなごぼうの皮ですが、それはもったいないです。皮と身の間にごぼうの栄養や独特な風味が豊富に含まれています。皮も薄いため、泥をしっかりと落とした上で、気になるのであれば包丁の背を使用して軽くこそいであげるくらいにとどめておきましょう。
アクを抜く

「ごぼう=アク=しっかりとアク抜きが必要」のイメージを持っている人が多いかもしれませんが、実は新ごぼうはアクがとても少なく、泥臭さもあまりありません。通常、ごぼうを水にさらすと水が茶色に変わるのはクロロゲン酸というポリフェノールの一種が溶け出ているためです。新ごぼうはアクが少ないため、水や酢水にさらしてのアク抜きをしなくても美味しく食べることができます。もし、気になる場合、他の水溶性の栄養素が溶け出してしまうのを最小限にするために、5分以内の短時間でさらすにとどめておきましょう。
栄養価を落とさずに新ごぼうを美味しく食べよう

新ごぼうはごぼうに比べるとアクも泥臭さも少ないので、いろいろな料理にも活用しやすいだけでなく、調理の手間もありません。そして、柔らかくて風味のよい新ごぼうを幅広い年代の人にも食べてもらいやすく、薄味の味付けでも美味しいため、ぜひ食べてみてくださいね。
【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
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