【旬の菜の花】生で食べられる?アク抜きは必要?「菜の花」にまつわるギモンに管理栄養士が回答!

 【旬の菜の花】生で食べられる?アク抜きは必要?「菜の花」にまつわるギモンに管理栄養士が回答!
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春の訪れを告げる菜花(菜の花)は季節の食卓を楽しめる野菜の一つです。出回る時期もとても短く、それだけに、菜花の調理についてあまり知られていないことも多いのです。そもそも生でも食べられるのか?アク抜きは必要?などなど、春のわずかな期間だけに出回る菜花を上手に調理して、春の食卓を味わいましょう!

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菜花って生で食べられる?

鮮やかなグリーンが食卓に映える春の食卓に彩りを添えてくれる菜花。花が咲くための栄養素がたっぷりと詰まった緑黄色野菜の菜花は、サラダなど生で食べられたらおいしいのでは、とチャレンジしてみたくなりますよね。しかし、基本的には菜花はえぐみや苦味が強いため、加熱調理がおすすめです。生食用の菜花や出回ってすぐの菜花は比較的えぐみが少なく、生でも食べやすくなっています。

菜花のアク抜きは必要?

菜花にはアクの一種であるシュウ酸が含まれていますが、ゆでこぼしが必要な野菜として知られているほうれん草と比べると少なく、さっとゆでるだけでOK。逆にゆですぎると食感が損なわれてしまうため、ゆですぎないように注意しましょう。

菜花のイメージ
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栄養素を損ねないでおいしく食べる方法

菜花はすぐに火が通るため、ゆでるだけでなく、炒めたり蒸したり、電子レンジ加熱もおすすめです。菜花にはビタミンCやカリウムが含まれていますが、ゆですぎると水溶性のこれらの栄養素も流れ出してしまいます。ゆでる場合には、さっと塩ゆでしてざるなどにあげて手早く冷ましましょう。この時に水さらしの必要はありません。茎の部分が太い場合は、つぼみや葉先と切り分け、時間差でゆで時間を調整するとさらにおいしく食べることができますよ。また、菜花は、ピーマンの約5倍のβ-カロテンを含んでいるため、油と共に摂ることでβ-カロテンの吸収率をアップさせることができます。炒め物にしたり、オリーブオイルやごま油などを加えた和え衣で和えたり、てんぷらもおすすめです。オイルを使うパスタもいいですね。

菜花のイメージ
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菜花は花が咲いても食べられる? 乾燥した菜花を復活させるには?

黄色い花が咲くとさらに彩りが美しく、おいしそうにも感じますが、実はつぼみが開いて花が咲き始めるとえぐみが強くなってきますので注意が必要です。また、茎の切り口が乾燥していたり穴が開いていたりしているものは水分が抜けてしまっていますので調理前に一工夫。ため水で洗ったあとに切り口を1cmほどカットし、水を張ったボウルに切り口が浸けて10分ほど水を吸わせます。こうすることで、ゆで時間の短縮になるとともに食感もよくなりますよ。

参照:
・「やさい(幻冬舎)」
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪

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