「切り干し大根って生で食べられる?」の疑問と、切り干し大根を最大限活用するコツを管理栄養士が解説


大根を干して作る切り干し大根。栄養面でも優れている保存食ですが、いつも同じ食べ方をしている、他の食べ方がわからない、という声もよく聞かれます。そもそも加熱して食べなければならないのかもよく知らない、という方に、切り干し大根を最大限に活用するコツをお伝えします。
切り干し大根にはどんな栄養素が含まれている?
切り干し大根は保存性を高めるために乾燥させたもの。大根の水分が抜けているだけでなく、栄養素やうまみなどの成分も高まっています。切り干し大根は乾燥しているため、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の切り干し大根(乾燥)と生の大根の栄養価を比べると、切り干し大根の一般的な戻し率4倍のため乾燥の切り干し大根1/4量として計算しても、カリウムは約3倍、カルシウムは約5倍、食物繊維・マグネシウム・鉄は約4倍にもなっていることがわかります。

切り干し大根は生で食べられる?
切り干し大根は加熱せずに生でも食べられます。
その場合、しっかりと洗って水戻しをし、水気を絞って使うようにしましょう。
切り干し大根を最大限に活用しよう
保存・戻し方・食べ方の3つのポイントについて、切り干し大根を活用する方法をお伝えします。
保存
切り干し大根は、未開封のものは常温で保存できますが、冷蔵庫で保管することで褐色化を防ぐことができます。また、戻した切り干し大根は冷凍保存もできます。水気をしっかりと切ってキッチンペーパーでふきとってラップで包み保存袋に入れて冷凍庫へ。電子レンジで解凍して水気を絞って使用します。

戻し方
基本的にはパッケージ記載の戻し方が最適だと考えられますが、戻し汁にも水溶性のビタミン・ミネラルなどが溶け出してしまうため、さっと水洗いしたあとは軽く水気を切って10分ほどそのままおいておくだけで戻すことができます。また、水につけて戻した場合の戻し汁も料理に利用することで、栄養分を余すことなく利用できますよ。
食べ方
生ならサラダや和え物のほか、酢の物、はりはり漬けなど、歯ごたえを楽しめる料理がおすすめ。加熱なら煮物が一般的ですが、味噌汁や卵焼きの具材、野菜炒めやかき揚げなどにも。さらに刻んでハンバーグや餃子のタネに加えてもいいですね。
切り干し大根は保存もきいて栄養抜群。いろいろな食べ方を試してみてくださいね!
参照:
・「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
・「色の野菜の栄養事典」(X-Knowledge)」
・「食材図典Ⅱ(小学館)」
・「からだにおいしい 野菜の便利帳」藤原昌高著 高橋書店
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
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