茶色い切り干し大根と白い切り干し大根、何が違う?管理栄養士が解説


シャキシャキとした歯ごたえが魅力の切り干し大根。煮物や和え物、味噌汁など幅広い料理に活躍する便利な食材でもありますよね。ですが、「買ったばかりのころは白っぽい色だったのに、いつの間にか茶色に変色していた!」という経験はありませんか?今回は、切り干し大根が茶色くなる理由を解説していきます。
茶色い切り干し大根と白い切り干し大根は何が違う?
スーパーなどで購入したばかりの切り干し大根は白〜少し黄色がかったクリーム色のような優しい色合いをしていますが、家で保存している間に濃い茶色に変色してしまうことがあります。この現象は、「メイラード反応」と呼ばれる糖とアミノ酸が反応して褐色になる化学反応によるもの。ほかの例では、肉や魚が焼けておいしそうな色がついた状態やじっくり炒めてあめ色になった玉ねぎなどが挙げられます。さらに味噌やしょうゆが熟成中に色が変わるのもメイラード反応の仕組みを利用したものです。
メイラード反応は温度と時間の経過で進むため、切り干し大根を温度が高くなったキッチンや食品庫などに置いておくとだんだん茶色っぽく変化してしまうということなのですね。乾物なので常温保存はできますが、高温の環境下に置いておくと変色してしまうため気をつけましょう。
茶色く変色したものは食べても大丈夫?正しい保存方法は?
切り干し大根は茶色く変色してしまっていても、賞味期限内のものであれば問題なく食べることができます。大根の甘みが増しているので、色が気になりにくい煮物などの料理に活用するといいでしょう。切り干し大根は、開封前はそのまま、開封後は保存袋などに入れてなるべく密封して保存しましょう。高温状態や直射日光にあたっても変色してしまうので、冷暗所や冷蔵庫などの暗くて温度変化が少ない場所に保存するのがおすすめです。
開封後時間がたったものを食べる場合は、カビが生えていないか確認してから食べるようにしてくださいね。
切り干し大根のおいしい戻し方をご紹介!
よく洗う
乾物といっても汚れがついている場合があるので、使う前には水でさっと流してからもみ洗いしましょう。濃い茶色が気になる場合は、2〜3回ほど水を変えながら洗うと色が少し淡くなりますよ。
5分~20分ほど水につける
軽く洗った切り干し大根は、水につけて戻してから調理します。長時間水につけすぎると食感が悪くなり、栄養分も水に溶けだしてしまうので、パッケージに書いてある時間を守るようにしましょう。煮物や味噌汁など、料理によっては調理しながら戻せるものもあります。戻し汁は大根の旨味や甘みが溶け出しているので、そのまま利用するとより旨味を楽しむことができますよ。
よく絞って食べやすい大きさに切る
切り干し大根を戻し終わったら、余分な水気を絞り食べやすい長さに切ります。このとき水気をしっかり絞らないと、料理の仕上がりが水っぽくなるので気をつけてくださいね。
まとめ
今回は、切り干し大根が茶色くなる理由についてご紹介しました。切り干し大根が茶色く変色するのは保存中にメイラード反応が起こるためです。カビなどが生えていない限り、変色しても問題なく食べられるので安心してください。
切り干し大根は生の大根とはまた違った味わいを楽しむことができるので、おうちに常備して活用してみてくださいね。
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