栄養そのまま!【せいろ蒸し】のメリットと、おすすめの野菜を管理栄養士が解説

 せいろのイメージ
photo by photoAC

今注目を集めているせいろ。せいろといえば点心のイメージがありますが、多くの効果のおかげで、野菜や肉をせいろで蒸す蒸し料理の人気につながっています。野菜をせいろで蒸すとどんなメリットがあるのか、また、せいろ蒸しにおすすめの野菜についても解説します。

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野菜をせいろで蒸すとどんな効果がある?

野菜をせいろで蒸すと、次のような効果があると考えられます。

①    栄養成分の保持:
蒸し調理は、沸騰させたお湯の蒸気で食材を加熱する調理法。ゆで調理で損失しやすいとされている水溶性のビタミンやミネラルが失われにくくなっています。特にゆで水に溶けだしやすいビタミンB1、B2、C、カリウム、アントシアニンなどが保持されると考えられます。

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②    調味料を控えめにできる:
蒸すことで野菜の中の水分が保持され、しっとりとした食感とともに、自然な甘みを引き出すことができるといわれています。また、野菜のもつうまみもしっかりと味わうことができるため、調味料が少なくても済み、塩分・油分・糖分を減らすことができます。

③    食感の良さ:
蒸し料理は、食材の水分を残しながらほどよく加熱調理ができるため、しっとりとしたやわらからさを保ちやすいです。食材のほくほくとした食感や、シャキシャキとした食感が楽しめます。

④    消化の良さ:
やわらかく蒸した野菜は消化がしやすくなります。

⑤    低カロリー:
調理に油を使わないので、カロリーを抑えられます。

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せいろ蒸しにおすすめの野菜は?

基本的にはどんな野菜でもせいろで調理することができますが、特に次のような野菜がおすすめです。

・ブロッコリー:
水溶性のビタミンCが豊富で、蒸すことで損なわれにくくなります。茎まで柔らかくなるのでまるごと蒸しもおすすめですよ。

・にんじん・れんこんなどの根菜類:
蒸すことで甘みが際立ちます。ほかの野菜と蒸すときには薄めにスライスして蒸すようにしましょう。

・かぼちゃ・さつまいも・じゃがいも:
水に溶けだしやすいカリウムが含まれるため、蒸し調理がおすすめ。蒸すことでじっくりと加熱されてでんぷんの糊化と糖化が進み、ほくほくした食感と甘みが増します。皮ごと蒸すと崩れにくくなります。

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・アスパラガス・さやいんげん・スナップエンドウ:
蒸す時間が短いので手早く調理できます。蒸しすぎると色があせてしまうため、仕上げに加えるようにすると良いですね。

・キャベツ:
蒸すと甘みが増します。ほぐさずにかたまりで蒸すようにすると、歯ごたえやボリューム感が保たれます。

せいろ蒸しにはたくさんの効果があります。いろいろな食材を使ってせいろ料理にチャレンジしてみてくださいね!

参照:
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪

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