「健康でなければいけない」と思いがプレッシャーに?ウェルビーイング・バーンアウトを回避するには

 「健康でなければいけない」と思いがプレッシャーに?ウェルビーイング・バーンアウトを回避するには
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林ゆり
林ゆり
2024-10-12

ウェルビーイングという言葉を聞く機会も増え、健康のためになにかしようとトライする人が増えています。ただ、ウェルビーイングの大切さを感じながら、健康でなければならないというプレッシャーが、かえって健康に悪影響も及ぼす可能性があるという興味深いレポートが「ルルレモン」から発表されました。

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グローバル・ウェルビーイング・レポートの2024年版を発表

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ルルレモン」では、身体的、精神的、社会的にわたって総合的に満たされたウェルビーイングな状態を促進させるという取り組みのひとつとして、年次の「グローバル・ウェルビーイング・レポート」を発表しています。今年、4回目となる最新の調査結果が発表されました。このレポートによると、人々はウェルビーイングを追求するあまり、かえって健康を感じられなくなるという悪循環が発生していることが明らかになりました。

ウェルビーイングへの関心は、かつてないほどの高まりをみせ、アジア太平洋地域(APAC)では、約90%の人々がウェルビーイング(フィジカル・メンタル・ソーシャルが満たされた状態)を向上させるために1年前よりも多くの行動を起こしているという結果がでています。その一方で、回答者の約3分の2は、何らかの形でウェルビーイングを向上させるべきだという社会的な風潮が強くなっていることにプレッシャーを感じ、回答者の半数近くがウェルビーイング・バーンアウト(ウェルビーイングに対する燃え尽き症候群)を経験しているということが報告されています。

確かに、これが健康のためと言われ、すべてを行おうとすると時間的にも体力的にもむずかしくなり、まじめに取り組む人ほど、それがプレッシャーに感じるかもしれません。このウェルビーイングスコアは国別で発表されているのですが、日本のスコアはAPACの中で最低値の61点(66点満点中)とのこと。ストレスと不安が依然として高く、女性は特に、精神的なウェルビーイングの低下と社会的プレッシャーの増大を感じているようです。

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ルルレモン ウェルビーイング・レポートによる日本のスコア。ウェルビーイングスコアは向上しているが、APACの中では最下位という結果に。※ルルレモン グローバル・ウェルビーイング・レポート2024より

「最新のレポートは、多くの人々がウェルビーイングの“頂点”に到達しなければならないというプレッシャーを感じていることを浮き彫りにしています。調査結果から得られたインサイトを公開することにより、人々が自身のウェルビーイングについてどのように行動すべきかを考える機会となることを願っています」と、ルルレモンCEOのカルヴィン・マクドナルド氏は語っています。

ウェルビーイングが多くの人々に優先されているにも関わらず、3つ(フィジカル・メンタル・ソーシャル)の部門で測定されるウェルビーイング・インデックス・スコアが、過去4年間にも渡って世界的に停滞しているのは、確かに気になるところです。しかも、日本は、APACで最低のスコア。アプローチの方法を変える必要があるのだと気づかされます。

一緒に動くとウェルビーイングはより深まる

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ウェルビーイングを意識して、さまざまなことを行っているにもかかわらず、バーンアウトを経験したなら、ウェルビーイングのスコアが高い人たちから学び、実行するというのもおすすめだそうです。そのひとつが、仲間と一緒に体を動かし、コミュニティのメンバーと結びついていると感じること。これが人の気持ちに良い影響を与えるのだといいます。総合的なウェルビーイングを16%も向上させることができたという結果も。

実は、APACのZ世代は、他の年齢層よりも多くの孤独を感じているという調査結果もあります。また、APAC地域の男性の63%が、疲労を訴えているという結果は、全世界の男性の58%よりも高い結果になっています。仕事に追われていると、フィジカル面でのメンテナンスとしてジムなどを活用しますが、誰かと時間を共有するというより「1人の時間が多い」ということが原因で、このような結果になっているのかもしれません。フィジカルは1人でも鍛えられるかもしれませんが、メンタル面は、仲間がいるからこそ充実するため、コミュニティに属しているというのは重要だといえそうです。

ヨガスタジオにも定期的に通っているし、そこにも仲間がいて、自分自身のウェルビーイング度は、比較的高いのではないかと感じる人もいれば、忙しすぎて自分時間を大切にできていないと感じながらも、健康的に過ごす方法がわからないとお悩みの人もいるでしょう。では、自分自身の今の状態、ウェルビーイングスコアも気になります。そんなときは、ルルレモンのホームページ内で、あなたのウェルビーイングスコアを診断することができます。

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アンケートに答えるとウェルビーイングの総合スコアが表示され、アドバイスももらえます。

結果に合わせたアンバサダーによるアドバイスや、ウェルビーイングのための対策も教えてくれます。日本のスコアが61。筆者もトライしてみましたが、自分のスコアの低さに愕然としてしまいました。ウェルビーイングを意識して、体を動かすなど、アクションを起こす人は、起こさない人よりもスコアが向上するという結果があることを考えると、もう少し積極的に取り組まなければと感じました。

このような結果になった人にも参加しやすいのが、すべての人のウェルビーイングをサポートするためにルルレモンが立ち上げた「Together we grow」キャンペーンです。アンバサダーによる情報発信や、仲間と一緒に実施するアクティベーション、「100万分間の運動」を目標としたコミュニティ・チャレンジなどを行っています。コミュニティ・チャレンジでは、コラボレーターやコミュニティ・パートナーによる無料のグループレッスンもあり、仲間と共にアクションを起こしているということを感じられます。また、「Together we grow」では、俳優のパク・ソジュン、クロスフィット・アスリートのアモッティ、KAAIAAホリスティック・ウェルネス・プログラムの創始者であるリア・シモンズなど、ルルレモンのアンバサダーを起用し、ウェルビーイング・バーンアウトに苦しむ人々のサポートや応援も行っています。

健やかに過ごしたいというのが万人の願いだと思いますが、そうあらねばならないという、いつのまにか負のスパイラルに陥ってしまうこともあることを改めて知ることができました。ストイックに物事に取り組むことが大切な場合もありますが、自分流で仲間と共に楽しもうというくらいでもいいのかもしれません。「何事も中庸が肝心」という仏教の言葉を思い出しました。

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林ゆり

林ゆり

ロハスジャーナリスト。フリーアナウンサー。 関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台などで活動後、東京に拠点を移し、執筆も始める。幼いころからオーガニックに囲まれて育つ。LOHASを実践しながら、ファッション、コスメ、食べ物など、地球にやさしく、私たちにもやさしいものについてライフスタイルマガジンやブログで発信中。



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