睡眠不足と認知症の関係は?睡眠コーチ・角谷リョウさんが教える、認知症を防ぐために今からできること

 睡眠不足と認知症の関係は?睡眠コーチ・角谷リョウさんが教える、認知症を防ぐために今からできること
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超高齢化社会になった今、最後まで自分らしく生きるために、認知症になるのは避けたいもの。しかし、現実は65歳以上の7人に1人は、認知症というデータがあります。そこで、認知症にならないために、今すぐできることを、睡眠コーチ・角谷リョウさんが回答!

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浅い睡眠が続くと、認知症になりやすい!

認知症には4種類あり、その半数以上を占めているのが「アルツハイマー型認知症」です。この認知症の原因はすでに解明されており、アミロイドβタンパクという物質がプラークとなって脳内に溜まることで起こります。このアミロイドβタンパクを溜めない方法が、深い睡眠(ノンレム睡眠)です。このアミロイドβタンパクは、深い睡眠(ノンレム睡眠)の時しか排出されません。

現代人は、深い睡眠がとりにくい

ですが、忙しい現代人は、そもそも睡眠時間が満足にとれていません。また、眠る直前までスマホを使う人も多く、ブルーライトなどの影響で、深い睡眠(ノンレム睡眠)が取れなくなっている人が増えている印象です。

2023年には、アルツハイマーに有効な薬「レカネマブ」が販売されました。しかしそれは症状を改善するというより、症状進行を遅らせる作用が強いため、著しい変化を得られるとは言いにくいもの。さらに、保険適用外だと年間約440万円もかかる高額な薬です。そのため、保険適用の条件がとても厳しく、実際に使用できる人はかなり限定されています。

深い睡眠をとることで認知症を予防しよう

日々、多くのストレスにさらされてる現代人。また、長時間のスマホやパソコン使用などにより、現代人は深い睡眠がとりにくい状況です。なので、意識的に睡眠トレーニングを取り入れることが鍵となってきます。

深い睡眠をとるのに、睡眠時間はあまり問題ありません。睡眠時間は長くなればなるほど、深い睡眠は減ることもあります。大事なのは、眠る前にちゃんとリラックスできているかどうか、です。シャワーでなくお風呂に入る、睡眠前にスマホを触らない、就寝前に温かい飲み物を飲むなど、心身ともにくつろげる状態を作ることが深い睡眠をもたらし、それがアルツハイマー防止につながっていくというわけです。

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教えてくれたのは…角谷リョウさん

1970年、名古屋生まれ。上級睡眠健康指導士。 NTTドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなど160社以上、15万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた実績あり。 認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートは評価が高く、講義・サポート依頼が殺到。 また、経営者1,000人以上の睡眠改善を通じて得た経験を活かし、現在は経営者特化型のサポートも実施中。 著書『働くあなたの睡眠術』は台湾・中国・韓国で翻訳出版されるなど、ベストセラーとなっている。 「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しくみずから自分を変えたくなるようなサポートを追求している。LIFREE 株式会社共同創業者。著書に『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)、『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)がある。2024年9月にYouTubeチャンネル「睡眠先生リョウ【仕事に超役立つ睡眠術】」を開設。

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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