意外と知らないバーベキューする時の注意点|食材の保存や管理、持ち帰る際のポイントは|栄養士が解説
バーベキューといえば夏の定番レジャーの一つ。家族や友人と楽しむバーベキューは、最高の思い出になること間違いなしです。しかし食材の保存や管理を適切に行わないと、食中毒のリスクが高まります。注意点を十分理解したうえで、楽しいバーベキューを成功させましょう。この記事では、バーベキューをする際の食材の取り扱い方法を中心に解説します。楽しいレジャーを安全に楽しむために、ぜひチェックしてくださいね。
食材を持ち運ぶ際の注意点
バーベキュー会場へ食材を運ぶ際は、温度管理と保管方法に気を配りましょう。
クーラーボックスと保冷剤を使用する
食材の持ち運びにはクーラーボックスを使用します。クーラーボックスの中には保冷剤が入るため、「人数分の食材+保冷剤」が入る容量のものを選びましょう。
必要な保冷剤の量は、クーラーボックス10Lに対して1枚(1kg)程度です。クーラーボックス内をしっかり冷やせる量の保冷剤を準備して、食材の鮮度を保ちましょう。
食材の詰め方
クーラーボックスに詰める食材は、ジップ付きのビニール袋や密閉できる容器などに入れましょう。特に注意が必要なのは肉や魚です。肉や魚から出たドリップ(汁)は、食中毒の原因になります。生食する野菜や果物に付着しないよう、注意しましょう。
保冷剤の入れ方
冷気は上部から下部へと流れていきます。クーラーボックス内を効率よく冷やすためには、保冷剤を上部に入れるのが効果的。クーラーボックスに食材を入れ、その上に保冷剤を置くイメージです。
とはいえクーラーボックスの容量によっては、上部に置いただけでは食材を効率よく冷やせない可能性もあります。底面、側面、上部とさまざまな場所に入れておくとよいでしょう。
バーベキュー会場で食材を管理する際の注意点
バーベキュー会場に到着したら、食材の新鮮さを維持するための工夫も実践しましょう。
クーラーボックスの置き場所は直射日光が当たらない、なるべく風通しのよい涼しい場所を選びます。タープやテントの日陰になる場所、木陰などに置きましょう。
調理する際の注意点
家庭で調理する際と同様、以下のような点に注意しましょう。
●食材をクーラーボックスの外に出しっぱなしにしない
●食材を触る前、触ったあとなどこまめな手洗いを心がける
●加熱する食品、加熱しない食品で別々のまな板を使う
●生肉は中心まで十分に加熱する
●調理する箸と食べる箸は区別する
こまめに手を洗えない場合は、消毒用のアルコールやウエットティッシュを活用しましょう。箸やまな板も多めに用意しておくと、安心ですね。
残った食材は持ち帰らない
残った食材は、もったいなくても処分しましょう。クーラーボックスに入れていたとしても、冷蔵庫で管理されていた状況と同じとはいえません。また、帰宅するまでの間に傷んでしまう可能性もあるでしょう。
バーベキューで食材を余らせて捨てないためには、食べ切れる量を用意することも大切です。
まとめ
家族や仲間と食べたり飲んだりしながら楽しいひと時を過ごせるバーベキューですが、飲食を伴うため食中毒のリスクも伴います。バーベキューでは、食材の保存や管理などを適切に行うことが大切です。
本記事でご紹介したポイントを参考に、バーベキューを安全に楽しんでくださいね。
【参考文献】
AUTHOR
鈴木亜子
管理栄養士/ライター。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。
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