「とにかく最近、すぐに疲れる」疲れやすさを感じる40代女性が食べるべき野菜4選|管理栄養士が解説
「最近疲れやすい」「野菜を食べなくちゃいけないのはわかっているのだけど、ついお菓子に手を伸ばしてしまう」と悩む40代女性は多いことでしょう。40代女性は、若い頃と比べて代謝が低下しやすく、その結果として肌の老化や体力の衰えが顕著に感じられる年代です。そこで食生活を意識するだけでも、疲れやすさは変わってくるでしょう。本記事では、管理栄養士が40代女性に食べてほしい野菜4選を解説します。
野菜には、ビタミンやミネラル類、食物繊維が多く含まれています。特にビタミン類は、ご飯に含まれている炭水化物を体内でエネルギーに変える役割を持っているため、欠かせないものです。またミネラル類のなかでもカリウムを多く含み、余分なナトリウムを体外に排出する働きがあり、高血圧の予防も言われています。野菜が不足すると、心臓病や脳卒中のリスクが高くなると報告されています。
野菜のなかでも特におすすめは、ブロッコリーやトマト、さつまいも、小松菜です。この4種類の野菜をおすすめする理由を解説します。
ブロッコリー
ブロッコリーはビタミンAやビタミンC、ビタミンK、ビタミンB群、カリウムなどバランスよく含まれています。
特につぼみの部分にあたる「花蕾(からい)」には、ビタミンCがレモンの2倍以上含まれています。ビタミン Cは、コラーゲン生成に必要なビタミンです。日焼け予防や免疫抵抗力を高める働きがあります。
最近、ビタミンCには抗酸化作用があると言われ、がんや動脈硬化、老化防止にビタミンCは有効であるとされています。
肌の老化が顕著に現れやすい40代には、ブロッコリーを食べることを意識しましょう。
トマト
トマトには赤色色素を持つ「リコピン」が含まれています。リコピンは、抗酸化作用を持ち、ビタミンEよりも約100倍以上の抗酸化作用を持つ脂溶性色素成分です。トマトに含まれるリコピンは、強力な抗酸化作用を持ち、がんや心臓病のリスクを低減し、さらに肌の老化を防ぐ効果があります。
トマトを生で食べるより、加熱調理して食べることがおすすめです。リコピンは加熱しても壊れにくく、油と一緒に食べると吸収率があがります。例えば、冷やしトマトにオリーブオイルをかけたり、トマトを加熱してソースを作ったりすると効率的にリコピンを摂取できます。
がんや老化を防ぎ、抗酸化作用を持つトマトは、40代女性には必要な野菜です。
さつまいも
さつまいもは、通常の炭水化物と比べて食物繊維が豊富で、消化・吸収が緩やかなため血糖値の急上昇を防ぎます。それに加え、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれており、健康維持に非常に有益です。
食物繊維は炭水化物やでんぷんの糖に由来します。でんぷんは70度前後で分解されるため、電子レンジよりオーブンや蒸し器でじっくり加熱して調理することがポイントです。じっくり加熱すると、より甘さも増します。
さらにでんぷんは、ビタミンCを守る働きがあります。さつまいものビタミンCは空気や熱に壊れにくい性質を持っているからです。より効率的にビタミンCを摂取でき、美肌効果や風邪予防に期待できるでしょう。
小松菜
葉物野菜のなかでも、小松菜がおすすめです。小松菜はほうれん草より、カルシウムが5倍以上含まれているのが特徴です。カルシウムは、骨や歯を強くして、骨粗鬆症予防に期待できます。カルシウムは神経症状の興奮を抑える働きがあるため、ストレス緩和に効果的です。また小松菜はビタミンCも多く含まれ、美肌効果に期待できます。
40〜50代以降になると更年期症状や閉経を迎え、女性ホルモンの分泌が低下することで、骨粗鬆症のリスクが高くなります。加齢とともに発症しやすい骨粗鬆症のリスクに備えるためにも、カルシウムの摂取が大切です。そのなかでも、野菜は小松菜を摂取しましょう。カルシウムの吸収率をあげるには、ビタミンDが多く含まれる小魚やしいたけと一緒に摂取することです。
まとめ
40代女性が食べるべき野菜を4つ紹介しました。肌の老化や体力の衰えを感じやすい年代です。50代に向けてさらに症状が出やすくなるため、特に上記の野菜は意識して摂取することをおすすめします。
【参考文献】
元気の出るおいしい食材 ブロッコリー|一般社団法人 日本健康倶楽部
AUTHOR
たかぎみなこ
食事栄養分野を中心に記事執筆を行うフリーランスライター。前職は介護施設の管理栄養士として勤務。高齢者の食事栄養管理を行い、最期まで食の楽しみを提案する。管理栄養士の知識と経験を活かし、活動している。
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