解凍したら臭みが…魚を美味しく正しく冷凍するには?管理栄養士が教える、魚を冷凍するときのポイント
魚は栄養豊富で健康のためにも頻繁に取り入れたい食材ですよね。しかし、鮮度が命の魚は日持ちが短いのが難点。冷凍して保存期間を延ばすこともできますが、臭みが気になる・・・という方も多いのではないでしょうか。ここでは、魚を冷凍するときの注意点について紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
魚の冷凍方法
魚は冷蔵保存だと2~3日と日持ちが短めですが、冷凍することで2週間ほど保存することができます。しかし、魚といっても切り身や干物、丸ごと一尾などさまざまな状態がありますよね。冷凍の仕方も少しずつ変わってくるので、ここでは魚の状態に合わせた冷凍方法を紹介します。
切り身の場合
ドリップは臭みの原因となるため、キッチンペーパーで取り除いてから一切れずつラップでぴったりと包みます。ラップに包んだあとはフリーザーパックに入れて冷凍してください。
干物の場合
干物を冷凍したいときも一匹ずつラップに包んでからフリーザーパックに入れて冷凍してください。
一尾の場合
サンマやアジ、イワシなどは一尾そのまま売っていることが多いですが、このような場合でも冷凍することができます。ただ、切り身や干物とは違って下処理が必要です。
頭やウロコ、内臓は傷みやすいので、取り除いてから冷凍するようにしましょう。流水でしっかり魚を洗ってから、キッチンペーパーで表面や開いたお腹部分をやさしく拭き上げてください。水気がなくなったらラップで包み、さらにフリーザーパックに入れて冷凍しましょう。
魚を冷凍するときの注意点
冷凍した魚を食べたときに臭みが気になったことはありませんか?魚をおいしく冷凍するには注意も必要です。以下のポイントを守って冷凍してみましょう。
臭みの原因となるドリップは拭き取る
魚を買ったときに水分が出ていたことはありませんか?これはドリップと呼ばれ、魚の旨味成分を含んでいますが、ドリップをそのまま放置してしまうと臭みの原因にもなります。魚を冷凍するときは必ずキッチンペーパーなどで拭き取ってから冷凍するようにしましょう。
鮮度のいいうちに冷凍する
魚は鮮度が命で傷みやすい食品です。おいしさを保ったまま冷凍するにも鮮度がポイントなので、魚は買った当日などなるべく早めに冷凍しましょう。
金属トレーを使って急速冷凍する
臭みの原因となるドリップは冷凍と解凍を工夫することで、ドリップの量を減らすことができます。食品を冷凍させると食品の細胞中に氷の結晶が生成されますが、ゆっくり冷凍するとこの結晶が大きくなり、細胞膜が傷つくことでドリップが流出してしまいます。ドリップの流出を防ぐためには、氷の結晶が大きくなる前になるべく早く冷凍することが大切です。
家庭用の冷凍庫の温度だとゆっくり冷凍されてしまいます。なるべく早く冷凍するためにも熱伝導率のいいアルミやステンレスなどの金属トレーにのせて冷凍をしましょう。
下味をつけて冷凍してみよう
そのまま冷凍することもできますが、おすすめは下味をつけて冷凍する方法です。
フリーザーパックなど密閉しやすい袋に魚と調味液を一緒に入れて冷凍してみましょう。調味液につけて冷凍することで空気に触れにくくなり、約1ヶ月ほど冷凍保存することができます。
さらに魚に味がしっかり染み込んでいるので、解凍したあとは簡単においしい魚料理ができあがります。照り焼きや味噌漬けなど、好みに合わせた下味をつけて冷凍してみましょう。
【参考文献】
AUTHOR
山口ミホ
管理栄養士、腸活アドバイザー。病院の栄養士を経験後、安心しながら美味しく食べられるものを作りたいという思いから、食材の味や旬、無添加を大切にするジャム専門店にて店長として従事。レシピ開発や製造・加工、店舗運営を経験。現在は腸活アドバイザーを取得し、食で体もココロも美しくをテーマに、フリーランス管理栄養士として活動。
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