解凍せずに調理するのはNG?冷凍シーフードをおいしく食べる調理のコツ|管理栄養士が解説

 解凍せずに調理するのはNG?冷凍シーフードをおいしく食べる調理のコツ|管理栄養士が解説
by photoAC
和田 梓
和田 梓
2023-12-06

魚介を使った料理を作りたいけど、下処理が大変。コストもかかる。そんな時に便利なのが冷凍シーフードですよね。様々な種類の魚介が入っていて、使いたい時に使いたい分だけ使えるので、冷凍庫に常備している方も多いのではないでしょうか? しかし加熱すると小さく縮んでしまったり、シーフードの旨味が逃げてしまったという経験がある方はいませんか?実は解凍方法にポイントがあるのです。

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冷凍シーフードを解凍せずに調理するのはなぜNG?

エビやイカ、あさりなど、様々な種類が入っている冷凍シーフード。製品化される際は、ゆでた魚介をそのまま急速冷凍をするのではなく、海水と同じ3%程度の塩水にくぐらせてから冷凍をしているそう。このひと手間で魚介の周りにグレースと呼ばれる氷の膜ができ、魚介の品質を保つことができるのです。

便利な冷凍シーフードですが、おいしく食べるのは少しコツが必要。冷凍シーフードをそのままフライパンや鍋に入れると、グレースが溶けて水っぽくなってしまったり、油がはねやすくなります。また、凍った魚介を加熱するため調理時間が長くなりやすく、魚介の表面に火が入りすぎて硬くなってしまうことも。
では解凍しようと真水に冷凍シーフードを入れると、グレースが溶け、浸透圧の影響で魚介の水分や旨味が外に出てしまいます。電子レンジで解凍をすると、過加熱によりイカが爆発したり、あさりやえびなど小さい魚介は加熱され過ぎて縮んでしまうことも。

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おいしく解凍する方法とは?

ではどのようにしたら冷凍シーフードをおいしく食べられるのでしょうか?魚介の旨味や食感をを保つ為には、グレースと同じ3%の塩水に浸けて解凍するのがポイント。グレースと同じ濃度の塩水で解凍すると、魚介の水分や旨味が外に出るのを防げ、プリプリとしたおいしい魚介を楽しむことができます。

<解凍方法>

①ボウルに300mlの水と大さじ1/2(9g)の塩を入れ、塩が溶けたら冷凍シーフードを加える。

photo by Azusa Wada
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②夏なら30分、冬なら60分程度おく。

※手で触ってみて、中心にまだ硬さが残る状態でOKです。

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③調理に使う

魚介は加熱しすぎると硬くなりやすい食材です。仕上げに加え、加熱はさっと済ませるようにしましょう。

冷凍シーフードを解凍してから調理をするのは少し手間ではありますが、仕上がりの食感や味には大きな差が。ぜひ一度試してみてくださいね。

<参考>
ニッスイ 冷凍食品は上手な解凍でもっとおいしくなる
ニチレイ【冷凍シーフードミックス】縮まずプリプリになる塩水解凍テクニック

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和田 梓

和田 梓

管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。



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