【魚の正しい冷凍法】臭み・傷みを抑える「冷凍法」と鮮度を損なわない解凍のコツ|管理栄養士が解説

 【魚の正しい冷凍法】臭み・傷みを抑える「冷凍法」と鮮度を損なわない解凍のコツ|管理栄養士が解説
by写真AC

体に嬉しい栄養素が豊富な魚ですが、消費期限が短いのが悩みの一つ。冷凍の仕方によっては生臭いにおいが気になりますよね。今回は魚のおすすめの冷凍法と解凍後のおいしい調理法についてご紹介します。

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冷凍保存のポイントは3つ

買ったその日のうちに冷凍する
魚は傷みやすいため、購入直後の鮮度の良い状態のものを冷凍するようにしましょう。

適切な下処理をする
捌かれていない丸一匹の魚を冷凍する場合は、内臓から傷んでくるため内臓を取り出します。食中毒予防のため下処理の際は手をよく洗い、清潔な調理器具を使用しましょう。内臓を取り出したら軽く水洗いし、エラやウロコも取り除きます。生臭さをとるため、魚の身の両面にふり塩をし、少し時間を置いてから水分をふき取ります。切り身の場合も同様にふり塩で下処理をします。干物の場合は下処理は特にせず、そのまま冷凍します。

密閉して急速冷凍する
空気に触れた状態で冷凍すると、身の乾燥や酸化による臭いの原因になります。下処理が済んだら、密着するように魚の身をラップで包みます。チャック付きの冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて保存します。冷凍庫に入れる際は急速に冷凍できるように金属製のバットの上に置き、保冷剤をのせます。急速冷凍することで、身の内部にできる氷の結晶が小さくなり、身の食感や味の劣化を軽減することができます。冷凍保存期間の目安は約2週間です。

解凍方法

冷蔵庫で解凍する
半解凍で調理したい場合は約3時間、完全解凍にしたい場合は約6時間を目安に解凍します。解凍後は細菌が繁殖する可能性があるため早めに使い切るようにしましょう。またマグロやサバ、イワシのような赤身魚にはヒスチジンという成分が多く含まれており、保存温度によっては増殖するため特に早めに使うようにし、再冷凍はしないようにしましょう。

冷水、氷水で解凍する
ボウルに保存袋のまま魚を入れ、流水または氷水につけて解凍します。氷水での解凍は時間はかかりますが、ドリップが出にくいため、時間がある場合にはおすすめの解凍法です。魚の身を触ってみてやわらかくなっていれば解凍完了です。

急いでいる場合はレンジでの解凍
解凍メニューのついているレンジであればそれを選択し、ない場合は様子を見ながら少しずつ加熱します。レンジでは加熱にむらが出やすいため、解凍した後はよく火を通しましょう。常温での解凍は細菌の繁殖の危険性がありおすすめはできません。涼しい環境で解凍するようにしましょう。

おすすめの調理法

冷凍ならではの調理法として、調味料に漬け込む方法があります。お好みの調味料を入れた保存袋に下処理後の切り身を入れ、冷凍します。解凍後、フライパンや魚焼きグリルで調理します。調味料は約2切に対する分量です。
・醤油ベース 醤油大さじ2、みりん大さじ2、酒大さじ3
・西京焼き風 酒大さじ1、砂糖小さじ1、白味噌100g、みりん大さじ1/2
・酒粕漬け 酒大さじ2、味噌大さじ2、みりん大さじ1、酒粕60g
・塩麴漬け 塩麴100g

魚 冷凍
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他にも一般的な焼き魚や煮魚、ムニエルやアクアパッツァ、炊き込みご飯などにも使用できます。冷凍魚を上手く使って食卓に魚料理を取り入れましょう。

【参考文献】
ニチレイ:ほほえみごはん
Hankyu Food:おいしい読み物

ライター/まつおかあいこ
管理栄養士として保育園、病院での大量調理や栄養士業務を経験。調理経験の中で身に着けた知識をもとに、身近な食材についての記事の執筆を行っている。

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NS Labo(栄養サポート研究所)

NS Labo(栄養サポート研究所)

全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。



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