〈鮭フレークと焼き鮭〉栄養価は同じ?鮭フレークでも魚を食べてるとカウントしてもいい?栄養士が回答
スーパーなどで売られている鮭フレーク。使い勝手が良いことから、利用されている方も多いのではないでしょうか。 今回は鮭フレークと一般的な焼き鮭の栄養価を比較し、鮭フレークは魚としてカウントしてもよいのかを考えてみたいと思います。
鮭フレークはどうやって作られている?
一般的な鮭フレークは主に4つの工程で作られています。
加熱:生鮭を大型のスチームマシンで蒸す
ほぐし:加熱した鮭の身を機械や人の手でほぐす
調味:調味料を混ぜ、フレーク状にする
瓶詰:出来上がった鮭フレークを瓶詰し、加熱殺菌する
殺菌されているため、未開封では2~3年ほど保存することができます(開封後は約10日)。もともとは産卵後のやせた鮭を使うため油脂を加えたり着色料で色味を鮮やかにすることが一般的でしたが、現在は健康面を気にする方々のために鮭と食塩のみを使用した鮭フレークも販売されています。
鮭フレークと焼き鮭の栄養価
次に、鮭フレークと焼き鮭の栄養価を比べてみましょう。スーパーに売られている一般的な鮭フレーク(大さじ1、10g)の栄養価は以下の通りです。
エネルギー:13kcal
炭水化物:0.7g
たんぱく質:1.5g
脂質:0.3g
食塩相当量:0.4g
続いて、焼き鮭(1切れ80g)の栄養価です。
エネルギー:94kcal
炭水化物:0.1g
たんぱく質:16.7g
脂質:3.4g
食塩相当量:2.0g
2つを比べてみると鮭フレークは調味がされている分、焼き鮭よりも炭水化物と塩分が多くなっています。焼き鮭1人前と同じ量を鮭フレークで食べようとすると、1日に必要な塩分量の約半分を取ってしまうことが分かりますね。
鮭フレークは魚としてカウントしてもよいのか
ここまで鮭フレークの製法や栄養価について書いてきましたが、今回のテーマである「鮭フレークは魚としてカウントしてもよいのか」という疑問については、主な原材料が鮭であることからカウントしてもよいと考えます。先述した通り鮭フレークは焼き鮭より塩分が高いこともあり1回の適正量はスプーン1杯ほどですが、小骨を誤って飲み込んでしまう危険性がある小さいお子さんや高齢者の方には安全に魚を食べてもらうための選択肢の一つとして考えてもよいのではないでしょうか。瓶詰で長期保存できることから、災害時の備蓄食品として常備しておけるのもポイントです。減塩タイプや無添加・無着色の商品もあるため、ご家庭に合った鮭フレークを選びたいですね。やせてしまった魚をおいしく食べようと生み出された鮭フレーク。日々の食卓に「ちょい足し」できる魚として活用できるといいです
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