表面にえぐったような穴がある「大根」食べても大丈夫?管理栄養士が回答
いただきものの大根や家庭菜園で作った大根の表面に、くっきりとした傷や穴がついていたといった経験はありませんか?表面にえぐったような凹凸があった場合、その大根は食べられるのでしょうか。この記事では、大根にできた穴の正体や、食べられるかどうかについて解説します。新鮮な大根の特徴や保存方法なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
表面に穴のある大根は食べられる?
結論から述べると、大根にえぐったような穴が開いていても食べることは可能です。味や食感には問題がないため、通常通り食べられます。気になる場合は、厚めに皮をむいて食べるとよいでしょう。
大根の表面に穴ができる原因
大根の表面についた穴や傷は「キスジノミハムシ」という害虫によるものです。テントウムシやコガネムシの仲間であるキスジノミハムシは、体長2mm程度の小さな虫。成虫は葉を食べますが、幼虫は土中に生息し根を食べます。つまり大根についたえぐられたような傷や穴は、このキスジノミハムシの幼虫に食べられた跡ということになります。
キスジノミハムシの幼虫に食べられてしまった大根は、規格外となり店頭には並びませんが、食べること自体には問題ありません。
新鮮な大根の選び方と適切な保存方法
キスジノミハムシに食べられた、穴の開いた大根が市場に出回ることはありませんが、もし家庭菜園の大根がこのようになってしまった場合でも心配無用です。採れたての新鮮な大根を、美味しく味わってくださいね。ここではスーパーなどで購入する際の新鮮な大根の選び方、長く美味しく保存するための方法を紹介します。
新鮮な大根の特徴
新鮮な大根には、以下のような特徴があります。
●ハリとツヤがある
●まっすぐで太い
●重みがある
●ヒゲ根が少ない
水分の多さが特徴の大根、みずみずしいものはよりずっしりと重みがあります。また、大根についている「ヒゲ根」があまり多くないもの、一直線に並んだものは生育状態がよい大根です。
カットされた大根を選ぶときは「ス」の入っていないものを選びましょう。
大根の適切な保存方法
丸ごと1本購入した場合、葉がついていたら切り落として別々に保存します。葉は味噌汁の具やふりかけなどに活用しましょう。根はキッチンペーパーや新聞紙などで包み、なるべく立てて保存するとみずみずしさを保てます。風通しの良い冷暗所(冷蔵庫の野菜室など)で保存しましょう。
丸ごと保存した方が日持ちしますが、カットしても冷蔵保存は可能です。切り口が乾燥しないようにラップでぴっちりと包み、ジッパー付きのビニール袋に入れれば1週間ほど日持ちします。
さらに長持ちさせたい場合は、調理用途にあわせてカットしたりすりおろしたりして冷凍保存しておくと便利ですよ。加熱調理で使用する場合は、解凍せずにそのまま使えます。
まとめ
スーパーなどで見かけることはありませんが、家庭菜園で作った大根ならえぐったような傷や穴ができてしまうことがあります。この穴は害虫に食べられてしまった跡で見た目はよくありませんが、問題なく食べられます。もし家庭で作った大根にえぐったような傷がついていた場合でも、いつも通りに美味しく味わってくださいね。
【参考文献】
AUTHOR
鈴木亜子
管理栄養士/ライター。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。
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