かぼちゃの皮がオレンジ色に変色…「食べられる?」管理栄養士が教える、かぼちゃの扱い方
栄養豊富なかぼちゃは煮物やサラダ、スイーツなど幅広い料理に使うことができます。日持ちもするので、買っておいていざ使おうと思ったら、皮が緑からオレンジに変わっていた・・・なんてことはありませんか?今回はかぼちゃの皮の色がなぜ変わったのか、食べても大丈夫なのかについて解説します。
皮がオレンジ色のかぼちゃは食べても大丈夫?
かぼちゃは固い皮に覆われており、保存のきく野菜の1つです。いざ調理しようと思ったら皮がオレンジ色に変化しており、傷んでいるのでは・・・と不安になる人もいるのではないでしょうか。しかし、オレンジ色に変化したかぼちゃは傷んでいるわけではないので、食べても大丈夫です!
オレンジ色に変化したのは完熟したサイン!
かぼちゃは収穫後に追熟することができ、追熟することで皮の色が黄色やオレンジ色に変化します。追熟している途中は黄色に、熟していくほどオレンジ色に変化していきます。皮の色がオレンジ色に変化したら完熟したサインです!かぼちゃ自体の甘みも増しているのでおいしく食べることができますよ。
追熟したいときの保存方法
追熟したいときは、かぼちゃは切らずに10~15℃の直射日光の当たらない、風通しのいいところで保存してください。ただし、追熟している最中にヘタがやわらかくなったり、カビが生えてきてしまった場合は、追熟をやめて早めに食べるようにしましょう。
皮は捨てないで!かぼちゃは皮も栄養豊富
かぼちゃの皮は固いので切って捨ててしまっているという方もいるのではないでしょうか?しかし、かぼちゃは実だけでなく、皮にも豊富に栄養が含まれているので、捨ててしまうのはもったいない・・・!ここでは、かぼちゃに含まれる栄養について紹介します。
β‐カロテン
かぼちゃの実の鮮やかなオレンジ色はβ‐カロテンによるもので、かぼちゃに豊富に含まれている栄養素の1つです。実の方が多く含まれていると思うかもしれませんが、皮には実の約26倍もの量のβ‐カロテンが含まれています。β‐カロテンは抗酸化作用があり、老化を防止したり、ガンや動脈硬化といった病気の予防にも効果があるといわれています。
食物繊維
食物繊維は整腸作用の働きがあり、第6の栄養素とも言われるほど注目されています。また、糖や脂質に吸着して体内へ排出する働きもあるため、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。かぼちゃの皮にも食物繊維は含まれているので、調理するときは捨てずにそのまま調理しましょう。
おいしいかぼちゃの見分け方
追熟することで甘みが増しますが、せっかくならおいしいかぼちゃを選びたいですよね。ここでは、おいしいかぼちゃの見分け方のポイントを紹介します。
丸ごとの場合
皮の緑色が濃く、持ったときにずっしり重いものを選びましょう。ヘタのまわりがくぼんでいたり、ヘタが乾燥しているものは食べごろのサインになります。
カットしてある場合
カットしてある場合は、実や種を見て判断しましょう。実の色が濃いオレンジ色で、ふっくらとした種がつまっているものは甘みがあります。種が黒っぽくなっているものは、鮮度が落ちているのでなるべく選ぶのを避けましょう。
まとめ
かぼちゃの皮の色が変化すると傷んでいるのではと心配になりますが、オレンジ色に変化したのは追熟した証拠なので安心して食べることができます。かぼちゃを調理するときは皮も一緒に調理して、効率よく栄養を吸収してくださいね!
【参考文献】
・書籍「その調理、まだまだ9割の栄養捨ててます!」 監修:東京慈恵会医科大学付属病院 栄養部
・書籍「食材の選び方と保存法」 編著:株式会社造事務所
AUTHOR
山口ミホ
管理栄養士、腸活アドバイザー。病院の栄養士を経験後、安心しながら美味しく食べられるものを作りたいという思いから、食材の味や旬、無添加を大切にするジャム専門店にて店長として従事。レシピ開発や製造・加工、店舗運営を経験。現在は腸活アドバイザーを取得し、食で体もココロも美しくをテーマに、フリーランス管理栄養士として活動。
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