ビールが美味しい季節到来!<管理栄養士が教える>二日酔い・悪酔いしないための飲む前・中・後の対策
お酒が好きな人であれば、1度は二日酔いや悪酔いを経験したことがある人も多いのではないでしょうか?そこで今回は翌朝に残ることなくお酒を楽しめる方法をご紹介します。
二日酔いとは
二日酔いの定義や診断基準はありませんが、お酒の飲み過ぎにより頭痛や吐き気、胸やけ、倦怠感などさまざまな症状が出ることを指すことが多いです。
二日酔いのメカニズムとは
二日酔いの原因はひとつしぼることは難しく、複数の要因が絡んでいるといわれています。その中のひとつに、アルコールの分解が追いつかないということがあります。アルコールは体内に入ると、肝臓で有害なアセトアルデヒドに分解された後、無毒な酢酸になり、最終的には汗や尿、息として排出されます。この分解作業が追いつかずに、アセトアルデヒドが体内に蓄積することが二日酔いの原因のひとつであるといわれています。
二日酔いは遺伝や体質に関係ある?
このアルコールの分解には「エチルアルコールがアセトアルデヒドに分解される時にはアルコール脱水素酵素(ADH1)」と「アセトアルデヒドが酢酸に分解される時にはアセトアルデヒド脱水素酵素(ADH2)」が関わっています。ADH1とADH2を両方とも持っていないもしくは、片方しか持っていない場合、アルコールを上手く分解できず、二日酔いになりやすいです。ただし、両方持っていても処理範囲を超えると二日酔いのリスクは高まるため、飲酒量には注意が必要です。この酵素の有無に関しては、遺伝や体質も関与しています。
二日酔い予防のために押さえておきたい3つのこと
空腹を避ける
胃の中に食べ物が入っていることで、アルコールの吸収スピードは緩やかになり、悪酔いを抑えることに繋がります。そのため、飲酒の30分〜1時間前に、おむすびや枝豆、豆腐、スープなどを少し口にしておくことをおすすめします。
水を一緒に飲む
急激なアルコール濃度の上昇は分解が追いつかない状況を生み出します。そのため、お酒と同量以上の水も一緒に飲むことでアルコール濃度を薄めることもおすすめです。もしくは、水割りや炭酸割りにするのもよいでしょう。
シンプルなお酒を選ぶ
いろいろなお酒がありますが、できるだけ添加物が含まれていないシンプルなものを選びましょう。アルコールも添加物も肝臓にて害のないものに分解されます。できるだけ肝臓にかかる負担を減らすためにも、シンプルな原材料のお酒を選ぶことをおすすめします。
麦芽とホップのみのビールや米と米こうじ・水のみの純米酒、素材と麹・水飲のみの本格焼酎などシンプルなものも選ぶのもよいでしょう。
二日酔いになった時のおすすめな対策
気をつけていても二日酔いや悪酔いになってしまうこともあります。その時には、アルコールを分解するために消費されるビタミンB1やビタミンCが豊富に含まれている食材を積極的に摂取しましょう。また、アルコールには利尿作用があります。脱水症状を防ぐためにも、水や麦茶などのノンカフェインのものをいつも以上に意識して飲みましょう。
【ビタミンB1が豊富なもの】玄米、雑穀米、豚肉、大豆、そば、レバーなど
【ビタミンCが豊富なもの】柿、オレンジ、キウイなど
二日酔いの時に避けたいこと
二日酔いの不快感をスッキリさせたくてサウナやお風呂で汗をかこうとする人も少なくないかもしれません。しかし、アルコールの分解が追いついていない状態で、汗をかくことは脱水症状のリスクも高めます。そのため、二日酔い中には避けたいところです。
ポイントを押さえてお酒を楽しもう
二日酔いになってしまうと、1日を無駄にしてしまうこともあります。それはとてももったいないです。お酒は決して悪ではありません。二日酔いや悪酔いにならないためにも、ポイントを押さえつつお酒を楽しめるとよいですね。
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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