レモンだけじゃない。クエン酸が含まれている意外な食べ物とは?管理栄養士が解説
近年、クエン酸の疲労回復効果について見聞きするようになりました。クエン酸と聞くと、梅干しやレモン、酢などのすっぱいものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。本記事ではクエン酸を含む意外な食べ物について紹介します。日頃健康に気を遣っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
クエン酸含有量上位の食品
文部科学省の食品データベースでは、栄養素の含有量ランキングを見ることができます。本記事ではこのデータを参考に解説します。まずは、クエン酸が多いといわれる食品100gあたりにはどれくらいのクエン酸が含まれるのか、みてみましょう。
1位:レモン果汁(生) 6.5mg
2位:梅干し(塩漬け) 3.4mg
3位:カシス(冷凍) 3.3mg
ランキングにおいて、レモン果汁がトップでした。2位の梅干しはレモン汁より1回あたりの摂取量が多いため、こちらの方がよりクエン酸を摂れるといえるでしょう。また、3位には冷凍フルーツのカシスがランクインしています。
意外なクエン酸入り食品①脱脂粉乳
クエン酸と聞くと、梅干し以外ではレモンなどの柑橘類や果物といった植物性の食品をイメージする方が多いのではないでしょうか。実は脱脂粉乳(スキムミルク)にも100gあたり1.8mgのクエン酸が含まれます。脱脂粉乳は牛乳と比べて風味が物足りないといわれがちですが、低カロリーでカルシウムが手軽に摂れる食品です。普段牛乳を飲まない方は、コーヒーや紅茶のミルク代わりに使うのもよいでしょう。
意外なクエン酸入り食品②大豆
本項では青大豆と黄大豆について解説します。青大豆は熟しても緑色のままの品種で、未成熟な枝豆とは異なる品種です。また「うぐいす粉」は青大豆を使ったきなこです。(ただし、うぐいす粉はきれいな青色にするために着色料や抹茶粉末を添加している場合もあります)煎った状態の大豆の100gあたりに含まれるクエン酸は、青大豆は1.7g、黄大豆は1.6gです。きなこは手軽にたんぱく質やビタミン・ミネラルをプラスできる食品のため、ヨーグルトや牛乳に加えて積極的に摂りましょう。
意外なクエン酸入り食品③乾燥マッシュポテト
最後に紹介するのは乾燥マッシュポテトで、100gあたりに1.1gのクエン酸が含まれます。乾燥の加工が入っているため、全体的に栄養が凝縮されているともいえます。マッシュポテトはお湯を加えて混ぜるだけでマッシュポテトやポテトサラダが作れるため、忙しい日々の時短アイテムとしての活用もおすすめです。
まとめ
本記事では、一般的にクエン酸が多いイメージをもたれる食品と、意外にもクエン酸を含む食品について解説しました。食品からクエン酸の摂取を期待する場合、レモンをはじめとした果物を活用するのが手軽といえるでしょう。とはいえどれか一つの食品に偏ることなく、さまざまな食品を組み合わせ、日々の食生活を心がけることをおすすめします。
〈参考文献〉
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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