〈損する食べ合わせ〉牛乳ととうもろこし、実は一緒に食べない方がいい?コーンポタージュはどうなの?
牛乳ととうもろこしの組み合わせはよく見かけますよね!何気なく食べているかもしれませんが、人によっては一緒に食べることをおすすめできません。今回は牛乳ととうもろこしを一緒に食べない方がいい理由やポタージュなら大丈夫な理由について解説いたします。
牛乳ととうもろこしでお腹の不調?
牛乳ととうもろこしを一緒に食べると、人によってはお腹がゆるくなるなどの不調を感じてしまう可能性があります。
牛乳を飲むとおなかがごろごろする
牛乳は本来とても消化吸収の良い食品なのですが、人によっては牛乳を飲むとおなかがごろごろする、下痢をするということをよく聞きます。
これは、牛乳に含まれる「乳糖(ラクトース)」という成分を消化する際に、「ラクターゼ」という消化酵素が不足することで起こります。これによって、消化不良やお腹の不快感、腹痛・下痢・おならなどの症状がでてしまいます。
しかし、消化酵素の量などは個人差があるため、飲んでも平気という方もいれば、少し飲んでもお腹を壊すという方もいます。
また、温めた牛乳なら大丈夫という方もいらっしゃいますが、これは体温に近い方が消化酵素であるラクターゼの活性が上がり消化しやすくなることや、胃腸への刺激が少なくなるためではないかといわれています。
このように、人によっては牛乳を飲むことでお腹がゆるくなるなどの不快を感じてしまう場合もあります。
とうもろこしの食物繊維は消化に負担がかかる
とうもろこしは食物繊維が豊富な食材で、ゆでたとうもろこし100gあたりに食物繊維が約3gも含まれています。食物繊維には水に溶けない「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」の2種類があり、とうもろこしはどちらも含んでいます。
とうもろこしの皮には不溶性食物繊維が豊富で、水分を吸収して便の量を増やしてくれます。また、身体に害のある成分を便と一緒に排出してくれるため、大腸がんのリスクも減らしてくれます。
一方で、不溶性食物繊維が多いとうもろこしは消化に負担がかかりがちです。胃腸が健康な方では問題ありませんが、下痢気味や胃潰瘍など胃腸の調子が悪い方が食べると身体の不調を起こす可能性があります。
このように、牛乳もとうもろこしも人によってはお腹がゆるくなるなどの不調を感じやすい食材です。胃腸が弱っているときは一緒にたべるのを控えたほうがよいでしょう。
コーンポタージュなら大丈夫!
コーンポタージュはとうもろこしをクリーム状にしたものを使用するため、そのままのとうもろこしよりも消化に負担がかかりにくいのが特徴です。
ただし、冷たい牛乳は人によってお腹がゴロゴロしてしまったり、下痢したりする可能性があります。お腹が弱い方や、調子が悪い時は温めて飲むのがおすすめです。
まとめ
牛乳ととうもろこしの食べ合わせは、人にもよりますがお腹がゆるくなるなどの不調を感じやすい組み合わせです。召し上がるときは、ご自身の体調に合わせて選択していただければと思います。また、ポタージュなら消化しやすい形状になっているため、胃腸の調子が悪い方でもおすすめです。
【参考】
一般社団法人Jミルク:スッキリ解決! 牛乳の気になるウワサ|ウワサ8
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。
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