季節、時間帯、内容…いつ、何を、どの程度する?アーユルヴェーダが考える”運動”について

 季節、時間帯、内容…いつ、何を、どの程度する?アーユルヴェーダが考える”運動”について
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HIKARU
HIKARU
2024-03-15

ヨガ講師でアーユルヴェーダカウンセラーとしても活動するHIKARU先生に、アーユルヴェーダの知恵を借りて、日々を心地よく過ごすヒントを教えていただきます。

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今回は、アーユルヴェーダが考える”運動”についてのお話です。

日常的に行う適度な運動は、体力、消化力、抵抗力といった3つの力を増進すると考えられています。確かに、運動をするとご飯も美味しく食べられますし、そのような時には風も引きにくく元気に過ごせている状態ですよね。このように3つの力は共に関係があり、一緒に増減するものでもあります。また年齢、季節、個人の体質やその時の状況によっても変動するので、いつ、何を、どの程度するのかなどを見極めることが大切です。

一番おすすめな時間帯は、午前中です。アーユルヴェーダでは、午前中に重性、停滞性、粘着性といった性質を持つ”カパ”というエネルギーが自然界に優勢的に現れると考えています。運動することによってその気怠さを吹き飛ばし、スッキリとした気分にもさせてくれます。また体力と消化力は関わりがありますので、ランチも美味しく食べられそうです。

ただし前の食事が消化されないまま行うと消化の妨げになって、せっかく食べた朝食が未消化となって体に毒素のように溜まってしまいます。一食が消化されるには3時間程度かかりますので、タイミングに気をつけましょう。

次に内容です。個人差があり、年齢や季節、その日の体調の変動がある中、一番調節しやすいのがヨガのポーズの練習です。畳1枚分程度のスペースがあれば、どこでも1人ででき、あらゆる方向に体を使う全身運動です。前屈、後屈、開脚、体側、ツイスト、逆転、バランスなどの様々な動きと共に、柔軟性、強靭性を養います。ポーズのチョイスや流れによって、肩周り、股関節、体幹などへの肉体的なアプローチだけでなく、体の動きと呼吸を意識することによって、精神にもアプローチすることができます。

そしてどの動きを行うのかという内容だけでなく、運動量を調節しやすいという特徴もあります。

適度な運動量は、体力の半分程度だとアーユルヴェーダでは考えられていて、心拍数が適度に上がり、額や腋の下などに発汗があり、運動後には喉の乾きを感じるというのが目安です。また、喜びや充実感、達成感があることが大切で、苦痛や嫌気を感じながら行うことは力の増進ではなく疲労になってしまうからなんだそうです。

年齢によって運動量は変える必要がありますし、季節によっても変わります。じっとしていても汗をかく夏は体力が一番低下する季節ですので無理をしない程度を守りましょう。逆に冬は発汗するには時間もかかり、体力が一番高い季節ですから、運動量も多めでチャレンジなポーズへの取り組みができます。ただし、女性特有の時期である月経中は全ての力が低下するので、特に経血が多い最初の3日間はお休みしましょう。

花粉症がつらい春は、一番体力がある山の頂上から下り坂の途中にいます。適度な運動が血行を良くし、呼吸もしやすくなりますので花粉症対策としても良いですし、今から猛暑に向けて体力、消化力、抵抗力の底上げをしておくのもおすすめです。

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HIKARU

HIKARU

アンダーザライト ヨガスクール リードトレーナー、全米ヨガアライアンスE-RYT500、YACEP認定講師、シヴァナンダヨガ正式指導者。アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント(日本アーユルヴェーダスクール認定)、Ayurvedic Medicine Practitioner(米国補完医療大学発行)など各資格を取得。AyuSya(アーユシュヤ)にて、ヨガとアーユルヴェーダの叡智を統合させたセルフケアの方法を提供する。著書に「やさしいヨガ」「HIKARUの楽しいヨガ」「はじめての楽しいヨガ」「はじめてのアーユルヴェーダ」(主婦の友社) www.ayusya.jp



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