健康診断の前日の食事は何時まで?当日の朝食は絶対にNG?知っておくべき食事の注意点|栄養士が解説
年に1度は受ける健康診断。なんとなく受けている方もいらっしゃるかもしれませんが、食事は検査に影響を及ぼす可能性があります。では、前日や当日の食事はどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。今回の記事では、健康診断を受ける前の食事について管理栄養士が解説します。
健康診断を受ける際には食事制限が必要?
健康診断を受ける前の食事は、検査の内容によって制限が必要となることがあります。
食事制限が必要となるのは、以下の検査を受ける場合です。
- 胃部レントゲン検査
- 腹部超音波検査
- 胃内視鏡検査
- 血液検査
これらの検査は食事によって検査ができなくなったり結果に影響が出たりするため、注意が必要です。
健康診断の前に摂る食事のポイント
健康診断を受ける場合、検査前日と当日に注意したい食事のポイントがあります。
検査を受ける前にチェックしておきましょう。
前日は飲酒や脂っこい食事を控える
アルコールの摂取や過度な脂質の摂取は検査に影響を及ぼします。
飲酒は避けて、揚げ物や肉類などの脂っこいものは控えるようにしましょう。
また、糖質の摂りすぎも血糖値に影響を及ぼす可能性があるため、甘いものの摂取にも注意しましょう。
前日の21時頃までに食事を済ませる
午前中に健康診断がある場合は、前日の21時頃までに食事を摂ることが望ましいです。
検査当日の朝は、何も食べないようにしましょう。
なお、午後に健康診断がある場合は朝の7時頃までであれば朝食をとっても問題ありませんが、
お粥やうどんなど消化の良い食事にすることがポイントです。
飲み物は水もしくはお茶にする
飲み物はジュースなどのカロリーが含まれている飲み物を控えて、水もしくはお茶にするようにしましょう。
水やお茶は前日・当日に飲んでも問題ありません。
ただし、胃部レントゲン検査や腹部超音波検査の場合は検査の数時間前からは飲むのを控え、飲み過ぎに注意しましょう。
また、血液検査は水やお茶であれば、量や時間の制限はありません。
なお、尿検査は食事や飲み物を制限する必要はありませんが、ビタミンを強化したドリンクを飲むと検査に影響が出る可能性があるため控えるようにしましょう。
誤った食事を摂ってしまった!どうなる?
健康診断を受けるとわかっていても、忘れていつものように食事をしてしまうこともあるでしょう。
適切な食事を摂らなかった場合の影響について解説します。
前日にアルコールや脂っこい食事を摂ってしまった場合
基本的に健康診断は受けられますが、血液検査の結果に影響が出る可能性が考えられます。
人によっては、異常値が出てしまい再検査が必要になることもあります。
当日に朝食を食べてしまった
胃の検査は延期となる可能性があります。
腹部の検査は実施できますが、結果に影響が出てしまう場合もあるようです。
また、血液検査も受けられますが、血糖値や血清脂質値に影響が出るといわれています。
健康診断の前日や当日の食事の摂り方によって、検査が受けられなくなったり結果に影響を及ぼしたりします。
通常なら問題なくても誤った食事を摂ることで、異常値が出てしまい正確に検査できない可能性があります。
ご自身の体の状態を把握するためにも、検査時の食事を意識していただけると幸いです。
【参考文献】(2024年3月19日閲覧)
・一般社団法人 日本予防医学協会, これから検診を受ける方へ
https://www.jpm1960.org/jushinsya/annai.html
AUTHOR
一ノ木菜摘
管理栄養士/ライター。短大卒業後、病院で栄養士として働きながら管理栄養士免許を取得。その後は病院の管理栄養士やコールセンターなどの経験を経てライターとして活動を始める。ダイエットや食品、メンタルなどのヘルスケアについて論文などの科学的根拠をもとにコラムを執筆している。
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