カッコ悪い「スマホ首」はもう卒業!理学療法士によるスマホ首解消ワーク3選
最近急増中の「スマホ首」。見た目がカッコ悪いだけでなく、そのままにしていると痛みやしびれなどさまざまな弊害を起こすことも。そんなスマホ首解消ワークを理学療法士の堀川ゆきさんが提案してくれました。
「スマホ首」とは
最近「スマホ首」なんて言葉をよく耳にするようになりました。もちろん正式な疾患名ではないですが、ストレートネックとも言われ、首から頭が前の方にニュ〜ッと飛び出している不良姿勢、と説明したらよいでしょうか。スマホ首は見た目のカッコ悪さだけでなく、肩や首の痛みや凝りを伴う場合や、二次的に頭痛や腰痛、腕の脱力やしびれなどの症状が出る場合などさまざまです。原因として、現代社会において何時間も同じ姿勢で座っていることと関係があります。学校や仕事だけでなく、車の運転、パソコンやスマホの普及やゲーム操作、家事なども影響しています。さて、理想的な首のアライメントは、頚椎の自然な前弯カーブが保たれていて、耳たぶからの垂直線が肩の先の肩峰を通っていることです。これが逸脱している人を街中でも患者さんでも多く見かけるようになりました。
スマホ首解消ワーク
スマホ首を解消するには、ストレスをかけ続けて硬くなった胸鎖乳突筋や後頭下筋群のマッサージやストレッチをすること、もう一つは本来の正確なアライメントに戻すために首周りの弱った頚部深層屈筋群を鍛えて機能向上をはかる必要があります。そのために今回は次の3つのエクササイズを紹介します。
胸鎖乳突筋のストレッチ
頭を横に倒してわずかにアゴを上げて、胸鎖乳突筋が伸びるところで10秒キープ。左右3回ずつ行う。
後頭下筋群のマッサージ
ラップの芯を両手で持ち、三角で示した後頭下筋群全体を上下にゆっくりこする。1分間行う。
頚部深層屈筋群の筋トレ
人差し指を立てて、二重アゴをつくるようなイメージで人差し指から顔をグッと遠ざける。その状態で5秒キープを5回繰り返す。首の前側の筋肉を意識する。後頭下筋群のストレッチ効果もあり。
まとめ
スマホ首を解消するためにターゲットとなる筋肉は、胸鎖乳突筋、後頭下筋群、頚部深層屈筋群の3つです。今回のワークは場所を選ばすどこでも簡単に短時間でできるので、気になっている人は仕事や家事の合間にぜひこの3つを続けてみてくださいね。
参考: 新田 收 他「頸部痛・肩こりのエクササイズとセルフケア-ネックケアマニュアル-」ナップ,2011
AUTHOR
堀川ゆき
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。
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