〈スクワット〉両脚より片脚で行う方が効果的?その理由とおうちで続けやすい片脚スクワットのやり方
ダイエットのためにスクワットを取り入れているという、あなた。実はスクワットは両脚より片脚の方がお尻に効果的とご存じでしょうか?その理由と、家でも行いやすい片脚スクワットをご紹介します!
スクワットは両脚より片脚?!
ダイエットといえば、そして、お尻のトレーニングといえば、その代名詞でもあるスクワット。両脚を広げて深く膝を曲げて行うスクワットトレーニングが一般的に知られていますね。
スクワットは大きな筋肉にアプローチするため、代謝アップ、筋力アップにとても効果的なトレーニングとして知られている一方、正しいフォームで行わないと効果が出づらい、膝や腰を痛めやすいなど、運動に慣れていない人が自宅で行うにはちょっとハードルが高いともいえます。
さらに今回お伝えしたい両脚スクワットの意外なポイントは、スクワットをお尻の筋力アップ目的で行っている場合、実は両脚で行うスクワットよりも、片脚で行うスクワットの方が効果的であるということ。その理由は、お尻の筋肉=大殿筋の筋繊維の方向。大殿筋の筋繊維は太ももの外側から背骨に向かって斜めに走っています。そのため、お尻の筋肉をトレーニングするとき、純粋に太ももを後ろに引いて(股関節伸展)お尻の筋肉を使うより、筋肉が縮む方向=股関節を外に開く外転、またはつま先を外側に向ける外旋を伴った動きの方が、筋繊維の方向にダイレクトに収縮が起こるため効果的なのです。
両脚でスクワットを行う場合、膝を伸ばして起き上るとき、股関節が内側に向く力=股関節の内転が伴います。そのため、筋繊維の方向が外転・外旋ではなくなり大殿筋への刺激が減ってしまうのです。特に筋力がない方や股関節の柔軟性が不足している場合、膝をガニ股に開いた姿勢のまま、深いスクワットから膝を伸ばすのはとても難易度が高く、膝が内側に入りやすくなります。
お尻に効果大!片脚のスクワット
片脚で行うスクワットのトレーニングのことを「ランジ」と呼びますが、ランジの動きは両脚スクワットのような股関節の内転が起こりづらく、大殿筋を意識してトレーニングしやすいという特徴があります。ランジの中でも、フロントランジ=立った姿勢から片脚を前に大きく踏み出し、片脚でスクワットした状態から、床を押して立った姿勢に戻るというトレーニングは、片脚で行うスクワットトレーニングの代表格です。
さらに今回ご紹介するのは、通常よく知られているフロントランジではなく、バックランジというトレーニング。フロントランジはもちろん大殿筋にも効果がありますが、前に1歩踏み出した姿勢から立位に戻るときに、太ももの前側、特に膝の上あたりの筋肉に大きな負荷がかかります。膝が痛くなったり、勢いをつけて戻ろうとしてバランスを崩したりするため、初心者の方には難しいエクササイズ。フロントランジが難しい、よろよろしてしまう、膝に負担や痛みを感じるという方は、バックランジを試してみましょう。
やり方
1)楽に立った姿勢で両手は腰におく
2)右脚を後ろ大きく1歩引き、後ろの膝が床から10cmくらいのところまで、左膝を曲げる(この時点での姿勢は、フロントランジもバックランジも一緒です)
3)左脚のお尻を使いながら、後ろに下げた右脚を前に戻し、立った姿勢に戻る
前脚のお尻を意識して戻るのがポイント。膝に負担なく、より大殿筋を意識して動けるのでお勧めです。片脚になった時にバランスが安定しない場合は、片手を壁に添えながら行ってみましょう。
AUTHOR
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く